握手会をしないももクロ。飯島勲の秘策
【飯島】AKBと比較するのは何だけど、握手券のためにCDを20枚、30枚と買うのはどうかと思う。あれで困っている家庭も相当あるのではないか。ももクロは、そういうことはしない。
【川上】昔はやってましたが、最近はそうですね。
【飯島】秋元康さんはとても素晴らしいプロデューサーなんだろうけど、あの商法はいただけない。私が川上さんだったら、AKBを何とかしないといけないと考えるだろう。向こうは数が多いから、同じテレビ番組に出たら相手のほうの画面占有率が高くなってしまう。だから、戦うならリーダーの夏菜子さんとあちらの代表一人で競わせるほうがいい。実は郵政選挙のときに民主党が何度も小泉総理との一対一の討論を申し込んできたのを徹底的に無視して他の野党を入れて討論会を開催したことがある。一つの野党だけ目立たせることはないからね。逆に、挑戦者の立場では一対一に持ち込むことで勝機が見えてくる。
この前の国立競技場のライブで、夏菜子さんが「もう悪い大人たちは壁をつくってくれない。これからは自分で壁をつくっていかないといけない」と言っていたけど、あれはどういう意味だったの?
【百田】今までは大きなコンサートがあると、そこで、もっと大きな会場でのライブがサプライズで発表されて、「次はこれに向かって頑張るぞ」という気持ちになれました。次の目標を川上さんやスタッフの皆さんが決めてくれていたんです。でも、最近では、そういうふうに川上さんから新しい目標をもらうということがなくなってきたんです。ということは「私たちが自分たちで新しい目標を決めなきゃならない」という段階にきたと感じて、言っちゃったんです。
【飯島】なるほどな。それについては私は違う意見かな。まだまだ川上マネジャーには大きな仕事が残っている。私が30年かけて自分の大将を総理大臣にしたようにね。
【川上】実は、勝手な解釈かもしれませんが、ももクロは小泉政権のときの飯島勲首席秘書官のやり方をマネてきたんです……。(つづく)