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【スポーツ】<首都スポ>帝京大ラグビー部 期待のフッカー坂手が進化2014年8月30日 紙面から
ラグビー大学選手権で空前の6連覇に挑む帝京大が、長野・菅平高原の夏合宿を25日で打ち上げた。オープン戦では早慶明の伝統校に全勝。総仕上げとなった24日の早大戦で2トライを挙げ、勝負を決めたのがフッカー坂手淳史(3年・京都成章)だ。すでに日本代表の育成選手入り。大学V6と世界の舞台を見据える大器が、無敵の王者をもっと強くする! (大友信彦) 分厚い胸板。太い腕と脚。爆弾タックルで学生最強と呼ばれる帝京大の坂手淳史が、3年生となった今夏、攻撃力の進化を証明した。昨季大学選手権決勝の再戦となった早大との練習試合。7−12とリードされた前半33分、相手ゴール前で密集を抜け出し、相手タックルを突き抜けてトライ。21−12と逆転した後半3分には、自陣ゴール前のピンチから90メートルを切り返すカウンター攻撃の仕上げで、相手ゴール前の密集サイドを強引に突破。最終スコアは49−12。接戦で進んでいた試合は、この2トライを境に、帝京大の圧勝劇に変貌したのだった。 「トライを狙ったわけじゃないです。動いている中で、チャンスがあっただけで。でも、それでチームが乗っていくのはうれしい。自分自身、スクラムやラインアウトでも乗っていけますから」 丁寧な口調。大人びた物腰。昨年の大学オールスター戦では、坂手の堂々とした態度をからかった他大学の上級生が、まったく動じない坂手の姿に、バツが悪くなって逃げ出したというエピソードも生まれた。 「今年は上級生、チームを引っ張る立場なので、今まで以上に周りの話を聞いて、まとめたり修正したりするよう意識しています」 チームの目標は大学選手権6連覇。と同時に、来年に迫った15人制のワールドカップ(W杯)も見据える。同じ大学3年のWTB藤田慶和(早大)、WTB福岡堅樹(筑波大)はすでに日本代表の中軸を担う。坂手も育成選手として代表候補合宿に参加し、百戦錬磨のベテランたちと体をぶつけ、スクラムを組み込んできた。 「代表のフッカーはみんなうまいし、コーチもみんな世界レベル。いいところを吸収すれば、まだまだ自分は伸びていける」 チームに戻っても、全体練習のほかに、代表で課された体幹強化に自主的に取り組む。 帝京大の岩出雅之監督は、坂手を来季の主将候補と認めながら、「選ばれたらだけど、W杯には出てほしい。チームや大学ラグビーのためじゃなく、日本ラグビーのために世界で成長してほしい。来年の秋はいないものと思ってます」と話し、こう付け加えた。 「高いレベルを経験すれば、自分でもっと努力したくなる。まだまだ伸びますよ」 無敵王者をFW最前列で引っ張る背番号「2」。空前の6連覇の先には、世界のステージが待っている。 ◇ 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」面がトーチュウに誕生。連日、最終面で展開中 PR情報
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