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【プロ野球】

内海が2年ぶり完封 師匠・尚成に投げ勝った

2014年8月30日 紙面から

DeNA−巨人 2年ぶりの完封勝利を挙げ、ガッツポーズする巨人の内海=横浜スタジアムで(沢田将人撮影)

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◇巨人3−0DeNA

 巨人の内海が5安打無四球で10三振を奪い、2季ぶりの完封で4勝目を挙げた。巨人は前夜の沢村に続く2試合連続の完封勝利。打線は4回に阿部、村田が連続ソロ。6回にもロペスのソロで援護した。DeNAは連勝が3で止まった。

    ◇

 巨人・内海がヒーローインタビューで甲高い声を上げた。「そんなにしてないんですか?」。2桁奪三振が2011年8月4日の阪神戦以来3年ぶりと聞かされたときだ。「もっと頑張ります」。驚きながらも、気合を入れ直した。

 好投の技術的な要因は投球の基本であるストレート。「真っすぐに勢いがあった。良いスピンのかかったボールが投げられた」。直球に威力があるから、緩い変化球がより生きる。DeNA打線を散発5安打に抑え、2012年8月17日の広島戦以来2年ぶりの完封勝利を飾った。

 きっかけは、ふとしたところにあった。試合前のキャッチボール。投球動作で右足を上げて立ったとき、「これ、良かったときの景色に似ているな」と感じた。「針の穴を通すようにミットをグッと見るんじゃなくて、大きく的を見る」ことで、好調時の投球フォームの感覚を取り戻した。

 もう一つ、精神的な要因も。かつてグアムでの自主トレに誘ってくれ、オフの過ごし方を教えてくれた尚成と初めての投げ合いだ。「師匠との対決でいつも以上に気合が入ったし、投げていて楽しかった。本当にお世話になった人だから、成長した姿を見せられたと思う」。今や後輩を連れて行く立場になった弟子が恩返しを果たした。

 前日の沢村に続き、チームは2試合続けて完封勝利。原監督は「チームにとって明るいニュース」と目を細めた。

 それでも内海は満足できない。試合後は左手で小さくガッツポーズをつくっただけで、控えめに喜んだ。ようやく4勝目(7敗)。「今年はずっとチームに迷惑をかけてきた。9月は大車輪の活躍ができるように調整したい」。借りを返すのは、まだまだこれからだ。 (小林孝一郎)

 

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