延長11回を制し、タッチする広島ナイン=ナゴヤドームで(佐藤春彦撮影)
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◇広島6−5中日
中日は競り負けた。延長11回に失策、暴投などで3点を勝ち越され、その裏藤井がこの試合2発目の2ランを放ったが届かず。4連敗で借金が今季最多の9に膨らんだ。広島は田中が2回に先制打、11回にダメ押し打と活躍。5番手ミコライオが今季初勝利。
◇
幸運な白星が広島に転がり込んできた。3−3の延長11回1死一、三塁から赤松がセーフティースクイズを仕掛けると、相手の失策で勝ち越し点が入った。
さらに1死二、三塁から暴投で追加点を挙げ、田中の適時打も続いて3点を勝ち越した。その直後の守りでは、永川勝が藤井に2ランを浴びたものの、1点差で逃げ切り、2010年3月26日・中日戦以来4シーズンぶりのセーブを挙げた。
試合後、野村監督は緊急ミーティング後、厳しい表情でこう絞り出した。「勝ったことで切り替えていくしかない」と振り返った。
それでも、勝った結果が大きい。3安打2打点の田中は「勝てて良かった。ほっとしています。一戦一戦一生懸命戦います」と話した。これで8月を月間13勝10敗1分けとし、16勝8敗だった4月以来、4カ月ぶりの月間勝ち越しを決めた。
2点リード、7回2死満塁の加点機。6イニング無失点の大瀬良に代打・堂林を送ったが三振に終わる。すると7回に2番手・中田が1点を失い、8回には4番手・中崎が同点弾を浴びた。10回には1死三塁で、代打松山が右前適時打を放ち勝ち越しに成功したにもかかわらず、今度はミコライオで追いつかれた。
中田、中崎、ミコライオがそろって失点。リリーフ陣に大きな傷を残した一戦。それでも勝った。残り30試合。23年ぶり優勝へ、これからは内容よりも結果だ。 (山本鋼平)
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