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 第59回全国高校軟式野球選手権大会(日本高校野球連盟主催、朝日新聞社、毎日新聞社など後援)第7日は31日、兵庫県の明石トーカロ球場で、延長45回までに0―0のまま決着がつかず3日連続のサスペンデッド(一時停止)試合となった準決勝の中京(東海・岐阜)―崇徳(西中国・広島)が午前9時2分に46回から再開され、50回表に3点を勝ち越した中京が3―0で崇徳を振り切り、決勝進出を決めた。

 45回を投げ抜いてきた中京・松井、崇徳・石岡の両投手がこの日も登板。47回は中京が2死二塁、崇徳が2死一、二塁としたが、ともに後続が倒れた。48回も両チームともに2死から走者を出したが、無得点。

 中京は50回、内野安打と野選、暴投や四球を絡めて無死満塁とし、2番後藤が右翼線に2点二塁打を放って均衡を破った。さらに続く小池の投ゴロの間に1点を加えた。

 中京の松井は709球、崇徳の石岡は689球、ともに4日間50イニングを完投した。

 大会の試合規定に基づき、延長は54回までで、勝敗がつかない場合は抽選で決勝進出校を決めることになっていた。決勝は中京と初出場の三浦学苑(南関東・神奈川)の対戦で、午後0時半に試合が始まった。

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 中京・平中監督の話 勝ち負け以上にすばらしい戦いをさせていただいた。10回からは常に(1点取られれば)サヨナラの状態。選手を守りに送り出す時、「もう1回ベンチに帰って来い」と言って。それしかなかった。選手を信じて戦っていた。

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 崇徳・中河監督の話 最高の経験をさせてもらった。選手と中京さんに感謝したい。サヨナラのチャンスは何度もあったが決めきれず、悔しい気持ちもある。中京の守りの堅さがあった。

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 中京・松井投手の話 今までで一番体がつらかったけれど気持ちを前面に出した。野手陣が任せろと言ってくれたから、その言葉を信じていた。仲間が3点も取ってくれたので、最後は楽に投げられた。崇徳の石岡君はいいライバルだった。

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 崇徳・石岡投手の話 最後は打たれたんですけど、投げきったのは自分にとっても大きい。疲れは昨日も一昨日もあった。きょうは自分から(志願して)投げさせてもらった。最後のピンチは3人連続三振にとってやろうと思っていたが、中京にはそううまくいかなかった。