日本の戦犯、「A級」を強調するのはなぜ?

 日本の首相の靖国神社参拝を批判する際、韓国内外のメディアは「靖国神社はA級戦犯を祭っている施設だから」という。戦犯参拝が問題というのは分かるが、あえて「A級」を強調する理由は何か。

 終戦後、戦勝国が「極東国際軍事裁判所条例」に基づいて分類した日本の戦犯には、A級・B級・C級の3種類があった。A級は侵略戦争を計画または指導した者、B級は捕虜・住民を虐殺・虐待した責任者、C級はB級戦争犯罪の実行犯に当たる(原文ママ)。A級戦犯を問題視するのは、A級戦犯が戦争指導者だからだ。しかし、もっと重要な理由もある。

 B・C級戦犯の裁判は、具体的な犯罪に対する断罪だった。民間人に対する犯罪は、従来から国際法で許されていなかった。しかし、A級戦犯に適用された「侵略戦争の計画・指導」は、太平洋戦争前の国際法にはなかったもの。当時の戦勝国は、これを「平和に対する罪」と呼んだ。従来は、B・C級に該当する非人道犯罪の責任を問い、戦争責任者を処罰するだけで、戦争を起こしたこと自体を容疑に含めることはなかった。戦争そのものの正当性を否定し、戦争を紛争解決の手段から除外しようという、当時の戦後平和哲学が反映されたのだ。このため、A級戦犯は太平洋戦争の不当性を象徴する存在だ。

 戦後の日本は、A級戦犯28人を起訴して7人を死刑にした東京裁判の結果を受け入れ、これを条件として、1952年に独立を回復した。また、裁判を受け入れた代わりに、第1次大戦で敗戦国が抱え込んだ天文学的な賠償責任を回避し、日本は経済大国へと再浮上した。今になってA級戦犯を擁護するのは、甘い汁を吸っておいて約束を破るという、卑劣な歴史背信行為になりかねないのだ。

イ・スンフン記者
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