古河電池と凸版印刷は8月29日、世界で初めて紙製容器でできた非常用マグネシウム空気電池「マグボックス」を共同で開発し、12月中旬に古河電池から発売すると発表した。水を入れるだけで電力を供給でき、紙でできているため廃棄もしやすいのが特徴だ。
東日本大震災の教訓を踏まえて開発した。主に自治体などに販売し、災害時に避難所などに設置してスマートフォンの充電などに活用してもらう。
マグネシウムを負極物質、空気中の酸素を正極物質とし、海水や水を入れるだけで発電できる電池で、最大電気量は300Wh。USBタイプの出力端子を2個装備し、スマートフォンを最大30回充電できるとしている。
正極で酸素の反応を活性化させる触媒にはレアメタルではなく酸素還元触媒を使用することでコストを削減した。両社の技術を融合させ、電解液が漏れにくく、実用的な容量を確保する構造を実現したという。
サイズは233×226×226ミリ、注水前の重さは約1.6キロ、注水後は3.6キロ。
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