■音楽CDが売れない。売れないばかりか、売れ行きの悪さが加速している。ビルボード誌は28日、音楽アルバムの週間売上枚数が直近の1週間で397万枚となり、1991年以来、最低となったことを発表した。8月18日~24日の1週間は、売上枚数が400万枚に届かなかった初めての週となった。昨年の同時期 (8月19日~25日)は、488万枚の売上枚数だった。今年に入ってアルバム売上は減少傾向にあり、第1四半期の週間平均売上枚数は475万枚で、第2四半期は455万枚となっている。アルバム売上全体は前年比14.6%減少しており、デジタルトラック売上は同12.8%減少、デジタルアルバムも同11.7%減少している。特に音楽CDは売上がひどく落ち込んでおり、前年比で19.2%と大きく減少している。ビルボード誌によると量販店での音楽CD売上は23%減少し、チェーンストアでも25.6%の減少となっている。消費者は音楽を購入することより、スポティファイ(Spotify)やパンドラ(Pandora)など音楽ストリーミングサービスに移行しているという。
トップ画像:ホールフーズ・マーケットではLPを販売している。音楽CDは売れないが、LPアルバムの市場は拡大している?
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。先日、当ブログの1時間のアクセス数が連休中にもかかわらず600を超えたことがありました。アメリカ国内のしかも流通業・小売業の専門的な情報サイトにもかかわらず、アクセス数が増えていることはちょっと想定外です。一つの要因にスマートフォンやタブレットの普及があります。常にネットにつながっている人が増えていることで、情報の接し方が変わってきているのです。音楽との触れ方も随分と変わってきています。音楽だけではビジネスモデルが成立しないので、物販で儲けるというビジネスモデルとなっています。ただし、タオルとかTシャツのオフィシャルグッズを見る度に「音楽業界は相変わらず作り手本位な発想だな」と思います。例えば楽譜。音楽CDと連動するデジタル楽譜はほとんどありません。世界的規模で見れば、ピアノやギターを弾く人は少なくないのですが、スルーされている市場です。
⇒ピアノで弾いてみたい曲は沢山ありますが、まず楽譜がありません。あっても紙媒体で、必要でない曲も入った楽譜本を購入しなければなりません。自分で採譜したら?って言われても、音を聞いて耳コピーする時間がそもそもないのです。趣味で音楽をやっている人など、好きな音楽を楽器で再現したい市場があるんですけど無視されています。私は「小曽根真~We'are all alone~」など、ピアノ演奏やギター演奏をYoutubeにアップしていますが、視聴者から必ずといっていいほど楽譜のことを聞かれます。それで動画に楽譜名を記載しているのです。動画共有サービスのニコニコ動画にも「演奏してみた」の動画が数多くアップされ、この市場の大きさを知ることができます。が、出版社の利権が絡んでいるせいか、もしくは「(コピーされて出回るから)PDFなどのデジタル楽譜なんてもってのほか!」という考えなのかはわかりませんが、スルーされています。
もっと指先動かして思考を柔軟にしたほうがいいんじゃないかと思いますが...
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