東京都は29日、都心と臨海部を結ぶ新たな交通手段を整備すると発表した。一部区間に専用レーンをつくりバスを走らせる高速輸送システム(BRT)を念頭に置いており、都が工事を進める環状2号線沿いを中心に銀座などから勝どき・晴海を経由し、台場をつなぐルートを想定している。
2019年度内に運行を始め、20年の東京五輪での輸送手段としても活用する方針。
BRTは連節バスなどを使い、専用道やレーンを走ることで通常のバスに比べ大量・定時の輸送を可能にするシステム。五輪の選手村ができる晴海などの臨海部では住宅の開発が相次いでおり、新たな交通手段を確保する必要があると判断した。八重洲や鍛冶橋といった都心部では既存のバス停を活用する方針だ。
輸送手段やルートを考える事業者を9月10日まで募集し、10月下旬に選定する。五輪後も運行すること、水素社会の実現へ向けた燃料電池バスなどの新技術を導入することが応募要件となる。実際に運行する企業や団体は14年度末から改めて公募する。
BRT、都心