日比野容子
2014年8月30日08時49分
真っ赤な外観から「赤電」「赤電車」と呼ばれ、鉄道ファンに愛されてきたJR北海道の711系車両が、老朽化のため来年3月末で営業運転を終了する。国鉄時代に導入された北海道初の「電車」で、半世紀近く道民に親しまれてきた。JR北は、「ありがとう711系」と題した記念入場券・記念乗車券の販売と、711系で行く道央縦横断の旅を企画している。
711系電車は、1968年の函館線小樽―滝川間の電化に伴い登場した北海道専用の交流電車。函館、千歳、室蘭、札沼の各線を走り、札幌―旭川間の急行「かむい」「さちかぜ」などにも使われ、道内の大動脈を担った。JR北が現在所有する42両は、いずれも80年以降に製造されたといい、小樽―旭川間の函館線で普通列車として使われている。
乗務した運転士からは「静かな乗り心地でブレーキの反応もよく、とても運転しやすい」との声がある。JR北の車両は、東南アジアなどで「第二の人生」を送ることもあるが、711系の今後は今のところ未定だという。
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朝日新聞社会部
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