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旧・サモナーは最弱?いいえ、チートです 作者:佐藤辰也

0011

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 いつも通りに食堂に行き朝食を済ませる。
 夕べ弁当を1つ食べてしまったので、1つ用意してもらった。
 さて、狩りの時間だ。
 召喚魔法のレベルが上がったから、2匹引き連れていけるようになった。
 無月とラビットを連れての狩りだ。
 実に楽だ。
 1匹増えただけでこれほど楽になるとは。
 2匹までは今までと同じ戦法を取っていた。
 1匹目は俺が魔法で倒し、2匹目を全員でフルボッコ。
 全員には付与魔法でパワーを掛けてある。
 御蔭で攻撃が良く通る。
 その戦法で狩りを続ける。

 《火魔法のレベルが上がりました!》
 《火魔法「ファイヤーランス」を覚えました》

 む、新しい魔法か。
 試しに使ってみるか。
 近くにいた野ウサギ1匹に使ってみる事にした。
「ファイヤーランス!」
 そう唱えると目の前には細長い火の塊が出た。長さは50㎝くらい。
 槍、と言うより矢に近い感じがした。
 レベルが低いせいなのか、それとも地力が低いのか、その両方か。
 ファイヤーボールとの違いは見た目だけじゃなかった。
 速さが違った。
 ファイヤーボールが秒速10mだとしたら、ファイヤーランスは秒速30mくらいに感じる。
 ファイヤーランスは野ウサギに当たると野ウサギを倒してしまった。
 威力はファイヤーボールと同じくらいか。
 MPの消費は、若干多いか。
 まあ、上位の魔法だから消費MPが多いのは当たり前か。
 さて、どうするか。
 倒すだけならば、ファイヤーボールだけでも済むが、ファイヤーランスなら、躱される可能性は低くなる。その代りMPの消費が激しくなる。
 どちらも一長一短だな。
 まあ、今の所はファイヤーボールでも事足りているし、ファイヤーボールでいいか。
 その後はファイヤーランスを使わず、ファイヤーボールで事を成した。
 お昼になる前にクエストを達成することが出来た。
 そして手に入れたアイテムは合成できる者は合成した。
 それが終わると冒険者ギルドに向かった。
 ティアにクエストカードを出し、完了したことを報告した。
 報酬は3900Gになった。
 その後にアイテムを買い取ってもらった。
 買い取り金額は、4498Gになり、合計8398Gとなったわけだ。
 これで所持金いくらだ?3万G超えたか。
 うん、ちょっとしたお金持ちだな。
 さて、クエストどうするかな。
 東の森に行ってみたいんだよな。
 多分だけど、今の俺なら、1匹あたりなら何とかなると思うんだよな。
 クエストは受けないでちょっと行ってみるか。
 町を出て、東の森に向かう。
 道に迷うと拙いのでマップを開いて確認しながら進む。
 時間にして1時間くらい進んだろうか。それらしい森が見えてきた。
 森はかなり大きく。下手に入って行けば道に迷いそうだ。
 まあ、マップがあるから、実際には迷子にはならないだろうけど。
 森の中へ、恐る恐る入る。
 森の中は薄暗く、もう少し明るければ、と思う。
 本当の森でもこんな感じかもしれないが。
 しばらく進むと、ラビットが何かを発見したみたいだ。
 ラビットの向く方向を見てみると、狼が1匹いた。
 おおっと、モフモフ好きの俺にはたまらない相手だ。
 契約出来るモンスターには空きがあるし、こいつを契約しよう。
「無月、ラビット。こいつを契約しようと思う。成功するまでの間、牽制してくれ」
 そう言うと、無月とラビットはやる気を出した。
 その前に鑑定。

 狼 Lv1

 レベル1なら何とかなる、はず。
 俺はゆっくりと狼に近付く。
 狼も俺達に気付き警戒する。
 十分に近づいたと思う距離に来たので、コントラクトを使った。
「コントラクト」

 《対象を選んでください》

 狼を選ぶ。

 《狼に使います。よろしいですか?》

 Yes。

 《コントラクトに失敗しました》

 なに―!失敗だと!?
 失敗なんかあるのか!?
 今まで1回で成功してたから、100%成功すると思ったぞ。
 こうなったら、成功するまで何度でもやってやる!
 その間に、無月とラビットは狼と牽制し合う。
 狼が動き出そうとすると無月が音波で動きを封じる。
 ラビットは狼の攻撃が定まらないように動きまくっている。
 そうしてもらっているうちにコントラクトを使う。
 2度目、3度目と失敗。
 今度こそと、4回目のコントラクトを使う。
 《コントラクトに成功しました。名前を付けてください》
 やっとか、余り時間を掛けるわけにはいなかったから早めに成功してよかった。
 もたもたしてたら、無月達が危なかったしな。
 さて、名前はあれしかないな。北欧神話に出て来る魔狼フェンリル。神狼と言う場合もあるみたいだが。
 と言うわけで名前はフェンリル。
 フェンリルのステータスは?

 種族 狼 フェンリル Lv1

 筋力 11
 耐久 10
 敏捷 13
 器用 11
 知力 8
 精神 7

 スキル
 体術 1 咆哮 1 嗅覚探知 1

 強い!
 やはり、スライムなどとは比べ物にならない。
 こいつは、仲間にしてよかった。

 《召喚できる数を超えています。送還させます》

 フェンリルは召喚しておきたい。
 となると無月からビットのどちらかを引っ込めないといけないが、ラビットはまだレベルが2なんだよな。
 ラビットは残して、無月を還そう。
 無月と、フェンリルを入れ替えた。
「フェンリル頼むぞ」
 フェンリルは頭を俺の脚に擦り付け、クゥーンと鳴いた。
 なにこれ、可愛い!
 思わずフェンリルに抱き着き、体を撫で回した。
 フェンリルは撫で回している時嫌がるどころか喜んでいた。
 十分に堪能してフェンリルを解放した。
「さて、慎重に行くぞ」
 暫く進むと、フェンリルとラビットが反応した。
 2匹が警戒している方を見ると、赤黒い小さい人がいた。
 手には錆びた短剣を持っていた。
 短剣か。ちょっと厄介だな。
 鑑定してみる。

 ゴブリン Lv1

 こいつが有名なゴブリンか。
 弱小モンスターの一種に挙げられているけど、スライム達よりは強いんだろうな。
 召喚モンスターの空きはまだあるし、こいつも契約してみるか。
「フェンリル、ラビット。あいつの気を引け。あいつと契約してみる」
 すると、フェンリルはローブを噛んで引っ張ってきた。
「なんだ?」
 フェンリルは首を横に振った。
 ん?どういう意味だ?
 フェンリルの行動の意味が分からなかった。
「フェンリル、いう事がきけないのか?」
 そう言うと、渋々と言った感じでフェンリルはゴブリンに向かった。
 それをラビットは大人しく見守っていた。
 俺も、ゴブリンの近くに行き、コントラクトを使った。
「コントラクト」

 《対象を選んでください》

 ゴブリンを選ぶ。

 《その対象には使えません。他の対象をお願いします》

 え?使えない?
 どういうこと?
 契約出来るモンスターって決まってるのか?
 もしかして、さっきのフェンリルの行動はこれを示してたんじゃ。
 今、フェンリル達は、ゴブリンを牽制していた。
 コントラクトが出来ないと分かれば、牽制する意味がない。
「フェンリル、ラビット、攻撃しろ!」
 そう言うと杖を構えてゴブリンに突っ込む。
 俺の合図を切っ掛けにフェンリルとラビットは攻撃を介した。
 ゴブリンはスライムなどより強い。
 与えるダメージが少ないのだ。
 しかしそれでも俺達で総攻撃をすれば倒せなくは無かった。
 特にフェンリルの活躍が凄まじかった。
 ゴブリンの喉に噛みつき食いちぎった。
 その攻撃でゴブリンのHPは一気に減ったのだ。
 倒し終わった時、ゴブリンはアイテムを残した。

 ゴブリンの角 品質 E- 重量 1
 子鬼の角。加工すればさまざまな装備品になる。

 加工スキルが無いから俺には無用だな。買い取ってもらおう。

 その後遭遇するのはゴブリンと狼ばかり、他のモンスターとなかなか合わない。
 ゴブリンと狼は1匹か2匹なら戦った。
 まずは俺の魔法で攻撃した。
 ゴブリンの場合はファイヤーボールでも十分だったが、狼は躱してしまう。
 仕方がないので狼にはファイヤーランスを使う事にした。
 魔法で与えられるダメージは両種類とも大体半分くらい。
 その後は総攻撃で倒している。
 2匹の場合は、俺とラビットのペアとフェンリルの2つに分かれて攻撃する。
 フェンリルには俺達が倒し終わるまで牽制程度でいいから引き付けてもらう戦法にし、俺達が倒し終わったら総攻撃する。
 そのためどうしてもフェンリルにはダメージを負ってしまう。
 今ポーションを持っていないのでそういう時にはフェンリルには休んでもらって自然回復するのを待った。
 回復魔法を取ろうと思ったが必要ポイントが5必要で今の俺では取れなかった。
 次レベルが上がったら取ろう。
 狼から手に入れられるアイテムは2種類あった。
 それはこれだ。

 狼の牙 品質 E- 重量 1
 狼の牙。加工すると武器になる。

 狼の毛皮 品質 E- 重量 2
 狼の毛皮。加工すると防具になる。

 手に入れたアイテムは錬金術の合成が出来ないか試してみた。
 その結果、成功したのは1回で出来たのは狼の牙だけ。
 他は失敗したのか、それとも出来ないのか、それは分からない。
 失敗したとしたら、錬金術のレベルが低いせいだろう。
 多分最低でも5くらいは必要なのかもしれない。
 レベルが上がったら試してみよう。
 その後も森の中を進む。
 すると今度は毛の生えた人が2人がいる。顔は犬っぽい。
 手には棍棒を持っていた。
 鑑定する。

 コボルト Lv1 コボルト Lv1

 こいつがコボルトね。こいつも有名だよな。
 こいつは契約することが出来るのかな?
「フェンリル、あいつは契約することが出来るか?」
 クゥーンと鳴き、顔を横に振る。
「無理って事か。じゃあ、倒そう」
 2人、いや、モンスターだから2匹でいいか。2匹なので戦法は変わらない。
 ファイヤーボールして躱されると厄介なので、ファイヤーランスにした。
「ファイヤーランス」
 火の槍はコボルトに向かって飛んでいく。
 不意を突くことが出来たのでコボルトは躱すことが出来ずに喰らってしまう。
 HPは半分くらいまで減らせた。
 魔法の喰らっていない方はフェンリルが牽制してくれる。
 こいつを早くやっつけよう。
 魔法を喰らったコボルトをラビットと攻撃していく。
 コボルトはラビットを無視して、俺に反撃してくる。
 コボルトの降ってくる棍棒を躱したり、杖で受けて隙を作る。
 その隙を狙ってラビットが攻撃を喰らわす。
 それを何度も繰り返す。
 勿論俺も反撃をする。
 コボルトの攻撃を上手く受け流すことに成功し、体勢を崩したコボルトの首に目掛けて杖を振る。
 するとボキッと言う音と共に重い手応えを感じた。
 多分クリティカルヒットと言う奴だろう。
 その1撃で3割残っていたHPが全て無くなった。
 これでもう1匹の方に向かえる。
 俺達が攻撃に加わったため、コボルトはなす術もなく倒された。
 正にリンチと言う奴だ。
 コボルトを倒し終わった時インフォメーションが鳴った。

 《レベルが上がりました!》
 《任意のステータスを2つ上げてください》
 《スキルポイントが4つ手に入りました!》

 おお、やっとレベルが上がったか。
 しかし、ステータスを2つ上げて下さいか。
 それにスキルポイントも4に増えてるし。
 そう言えば、5の倍数になるとステータスとか増えるって掲示板に書いてあったな。
 という事は次は10になるとさらに増えるのか。
 モンスター達も5の倍数になったら増えるのかな?
 楽しみだ。
 よし、ステータスを上げるか。
 魔法のダメージを増やしたいから知力は上げとこう。
 もう1つはやはり筋力かな。物理的攻撃力も上げとかないと。

 種族 人間 性別 男 Lv5 (+1)
 職業 サモナー J.Lv4

 筋力 18 (+1)
 耐久 14
 敏捷 14
 器用 15
 知力 24 (+1)
 精神 20

 あれ?なんか知力が多いような……。
 ちょっと前まで23だったと思うけどどういう事だ?
 後で調べておこう。
 後で調べた結果、知力が上がっていたのは職業による補正だった。
 ある一定以上の職業レベルになると補正が付くらしい。
 上がるステータスは職業によって異なるので、何が上がるかは就いている職業次第。
 インフォメーションはまだ終わらなかった。

 《召喚モンスター「ラビット」のレベルが上がりました!》
 《任意のステータスを2つ上げてください》

 ラビットまで上がったか。
 敏捷は上げるとして、もう1つはやはり筋力かな。

 種族 野ウサギ ラビット Lv3 (+1)

 筋力 7  (+1)
 耐久 5
 敏捷 12 (+1)
 器用 5
 知力 4
 精神 5

 インフォメーションはまだあった。

 《召喚モンスター「フェンリル」のレベルが上がりました!》
 《任意のステータスを2つ上げてください》
 《「フェンリル」の体術のレベルが上がりました!》

 フェンリルまでレベルが上がったか。
 どうするか。う~ん、ラビットと同じ育て方でいいかな。

 種族 狼 フェンリル Lv2 (+1)

 筋力 12 (+1)
 耐久 10
 敏捷 14 (+1)
 器用 11
 知力 8
 精神 7

 これでよし。
 コボルトの残したアイテムはこれか。

 コボルトの牙 品質 E- 重量 1
 犬人の牙。加工すれば武器になる。

 コボルトの毛皮 品質 E- 重量 2
 犬人の毛皮。加工すれば防具になる。

 これも買い取ってもらうしかないな。
 後、会っていないのは妖精か。
 どんな姿かな。
 契約することが出来ればいいんだけど。
 妖精と会えるのを楽しみにして、森の中を進む。
 リョウ
 種族 人間 性別 男 Lv5 (+1)
 職業 サモナー J.Lv4

 筋力 18 (+1)
 耐久 14
 敏捷 14
 器用 15
 知力 24 (+1)
 精神 20

 スキルポイント 8

 スキル
 杖 5 短剣 3 回避 3
 召喚魔法 5 火魔法 5 (+1) 付与魔法 3
 錬金術 3 採取 1 調合 6 解体 3 鑑定 6
 生産の心得 3 精密操作 3 MP回復 1

 種族 野ウサギ ラビット Lv3 (+1)

 筋力 7  (+1)
 耐久 5
 敏捷 12 (+1)
 器用 5
 知力 4
 精神 5

 スキル
 体術 2 危険察知 2

 種族 狼 フェンリル Lv1

 筋力 12 (+1)
 耐久 10
 敏捷 14 (+1)
 器用 11
 知力 8
 精神 7

 スキル
 体術 2 (+1) 咆哮 1 嗅覚探知 1
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