0007
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さて、今日はどうするかな。
まずは食堂に行って朝食を済ます。
料理が来るまでの間、掲示板を見ていた。
今いる、アルトの町周辺に出てくるモンスターの適正レベルは大体5くらい。
今の俺は3だから、もう少しここでレベル上げをしていても問題ないことになる。
レベル5を過ぎると、レベルが上げづらくなるから他の場所でレベル上げをするわけだが、掲示板によると東にある森が良いと出ている。
その森の適正レベルは大体5から10くらいらしい。
トップを行っている人達は既にレベル15を超えているらしい。
どんだけ進んでるんだか。
トップの人達は東の森ではなく、南の平原でレベル上げをしているとの事。
その分強いモンスターが出てくるんだろうな。
まあ、今の俺だと東の森もきつそうだから、暫くはこの町周辺でレベル上げに専念するか。
仲間モンスターのレベルも上げておきたいしな。
調べたい事が終わった頃に料理が来たので、掲示板を閉じて食事を取った。
食事が済むと冒険者ギルドに行き討伐クエストを受けた。
スライム、野ウサギ、バットの3つだ。
どれも最大の30匹を引き受けて、街の外に出る。
数が多いと戦闘が大変だから、1回の戦闘で戦う数は2匹までとした。
それならば1匹はファイヤーボールで倒せるし、残った1匹を倒すのもそれほど苦労しない。
バットだけは例外だけど。
バットの場合は、ファイヤーボールが命中しないと此方が危ない。
空中を飛んでいるから的を狙いずらいし、外せばそのまま反撃してくる。
リンだと、飛んでるバットには手が出せないから俺が叩き落とさないと一切攻撃が出来ない。ラビットも同じだけど。
だから、バットの場合は必ず1匹だけの時しか狙わない。
2匹以上いたら手に負えないのだ。
その時は攻撃しないでその場を去っている。
戦闘する前に付与魔法のパワーを掛けている。
ファイヤーボールを外した時は、2回目を唱えている余裕が無いからだ。
その時は杖で戦う事になるので付与魔法のパワーが役立つ。
付与魔法のパワーを掛けてあると、若干だけどダメージが大きくなる。
1回1回ではそれほど効果が無い様に感じるが、トータルで見ると攻撃1回か2回分少なくて済む。
勿論リンにも使っている。
効果はやはり+1だったが、それでもあるのとないのでは違いが出てくる。
付与魔法は1回の効果時間は大体30分くらい。
誤差があったとしても±5分と言ったところだろう。
詳しく計ったわけでは無いので、実際には違うかもしれないが、そこまで厳密に知る必要は無いので検証はしなかった。
1回の戦闘時間は、魔法が当たれば1分も掛からない。当たらないと5分くらい掛かる。
もちろん全部の戦闘で魔法を使ったわけじゃない。
MPを使い果たすと気絶してしまうらしいので、MPの残量を見ながら戦闘を行っている。
大体10回使うと殆どMPが残らない。
自然回復するが戦闘を行いながらだと回復が悪い。
MPを回復させるアイテムもあるらしいが、お金に余裕があるわけじゃないので買っていない。
お金に余裕があれば買っておきたいところだ。
もしくは、材料があれば自分で作るのもいいかもしれない。
其処等辺は後で調べてみよう。
今はレベル上げを兼ねた討伐クエストを済まそう。
《職業のレベルが上がりました!》
《杖のレベルが上がりました!》
《回避のレベルが上がりました!》
《召喚魔法のレベルが上がりました!》
討伐クエストを完了するまでに5回のインフォメーションが鳴った。
召喚魔法を除いた他のスキルは、戦闘に影響をするスキルなので上がって嬉しい物だった。
召喚魔法は少し困りものだった。
今現在仲間にしたいモンスターは特にいないからだ。
ちょっと無理して東の森に行こうか迷ったぐらいだった。
東の森に出てくるモンスターここに出てくるモンスターとは違うらしい。
掲示板情報だが、狼と子鬼に犬人それと妖精らしい。
モフモフ好きの俺としては狼か、コボルト辺りが欲しいと思った。
ただ、どちらも群れで行動するらしいから、今の俺では無理そうなので諦めた。
東の森に行けるように早くレベルを上げとくか。
討伐クエストが完了すると一旦町に戻り、冒険者ギルドで報酬を貰う。
そして再び同じクエストを受けるが、昼を過ぎていたので宿に戻り昼食を取る。
昼食を取り終わると町の外に出てモンスターを狩っていく。
モンスターを狩っていた時、いつもと違う事があった。
いつもの様に索敵し野ウサギを発見したと思った。
近づいて鑑定してみたら名前が違っていた。
角ウサギ Lv1
角ウサギ?
野ウサギの上位種か?
まあ、いいや。一度戦ってみよう。
いつも通り、まずはファイヤーボールを放つ。
すると角ウサギはファイヤーボールを避けた。
動きが野ウサギより速い!
角ウサギは勢い良く向かってきた。
やば!迎撃しないと。
杖を構えて、攻撃に備える。
その時、リンが角ウサギに体当たりをかました。
その結果は角ウサギは若干よろめいたものの、大してダメージが入っていない。
逆にリンの方が吹き飛ばされてしまっていた。
しかもダメージまで入っていた。
やばい。角ウサギの方が格上だ。
角ウサギはリンに見向きもせず俺に向かってきた。
動きは速いものの、手に負えないわけじゃない。
角ウサギの動きをよく見て、それに合わせるように杖を突きだす。
角ウサギは、その攻撃を躱すことが出来ずにくらってしまう。
しかしHPは1割も減らす事が出来なかった。
くう、強敵だ。
動きが止まった所を狙ってリンが体当たりをするが、やはりダメージは大して入っていない。
今度はリンにはダメージは入っていないようだった。
動きが止まっている所に攻撃すれば、リンにはダメージが返って来ないようだ。
「リン、こいつの動きが止まった所を狙え。無理はするな!」
リンへの指示を出した所を狙って角ウサギが跳びかかって来た。
「うお、危ねぇ!」
注意を切らさず、角ウサギを見ていたため躱すことが出来た。
やはり、野ウサギと比べて動きが鋭い。
ちょっとでも油断すると攻撃を喰らいそうだ。
その後も角ウサギの動きに注意し、跳びかかってきたら躱すか、もしくは、タイミングを合わせてカウンターを決めた。
カウンターを決めるとダメージが大きい。
約1割ちょっとのダメージが入る。
カウンターが決まると、角ウサギは動きが止まる。
そうなると、そこを目掛けてリンが体当たりをかます。
だが、リンのダメージは少ないためにすぐに体勢を直し、俺に反撃してくる。
そんなものだから俺が追撃することが出来ない。
角ウサギの攻撃を喰らうわけにはいかない。
なんせ俺の防具は紙装甲だからだ。
喰らえば大ダメージなのは目に見えている。
なので、角ウサギの攻撃は、躱すか、それとも杖で受けるしかない。
受けのスキルを取っていないのがこの時は悔やまれる。
しかし、無い物は仕方がない。
回避スキルを持っているために躱す事には問題は無い。
問題なのは俺の体力が持つかどうかだ。
戦闘が始まって既に10分が過ぎている。
それなのにまだ角ウサギのHPはまだ半分くらい残っている。
くそ!ファイヤーボールが当たっていれば、ここまで苦労しなかっただろうに。
そう思いながらも注意を切らさなかった。
角ウサギを倒したのはそれから10分ほど掛かった。
《解体のレベルが上がりました!》
倒した時は疲れからその場にしゃがみ込んでしまった。
角ウサギの攻撃を完全に躱し切れずにダメージを数回受けてしまった。
直撃では無いのに、ダメージは半分ほどまで減っていた。
もし、直撃を喰らっていたら。そう思うとゾッとした。
リンも若干だけどHPが減っていたので休憩を取ることにした。
俺のHPが7割か8割回復するまで休憩にしよう。
しかし、あんな強い奴がこんな場所に出るなんてな。
東の森に出てくるモンスターより強かったんじゃねえか?
休憩している時掲示板を覗き、この角ウサギの事を調べた。
調べた結果、この初心者の狩場にも極稀に強いモンスターが出る事が書いてあった。
出てくる強いモンスターは、先程俺が倒した角ウサギにビックバット、色つきスライムの3種類だ。
正確に言えば色つきスライムは何種類いるからもっといる事になるが。
その強さは東の森のモンスターと同じかそれ以上となっている。
こいつ等は、この狩場のボスキャラと呼ばれているらしく、数もそんなに多くは無いらしい。
ボスキャラか。
そう言われると納得するな。
数もそんなに多くないらしいから、それほど気にすることは無いか。
そういえば、ドロップアイテムは何だったんだ?
角ウサギが落としたアイテムを手に取り鑑定する。
角ウサギの角 品質 E 重量 1
角ウサギの角。加工すれば装備品として使える。
角ウサギの毛皮(小) 品質 E- 重量 1
角ウサギの毛皮。野ウサギの毛皮より丈夫。防具の材料になる。
2つとも、今まで手に入れた物よりも高価そうだな。
かと言って狙って手に入れる気にはなれないな。
たった1匹倒すのにこんなに苦労してるんだから。
狙うとしたら、もう少し強くなってからだな。
最低レベル5にしてからだ。
十分にHPが回復したので狩りを再開した。
そろそろリンのレベルが上がってもいいころだけど、まだか?
スライムを5匹、野ウサギを3匹狩った所だった。
クエストは半分以上達成している。
後1時間もすれば完了となるだろう。
それまでにはリンのレベルが上がって欲しい。
《召喚モンスター「リン」のレベルが上がりました!》
《任意のステータスを2つ上げてください》
《体術のレベルが上がりました!》
きたきたー!
ついにリンのレベルが上がった。
さて、どのステータスを上げるか。
耐久は上げるとしてもう1つは何にするか。
一番低い知力にしておこう。
種族 スライム リン Lv3 (+1)
筋力 6
耐久 12 (+1)
敏捷 6
器用 5
知力 4 (+1)
精神 4
これで良し。
リンを戻して、今度は無月を呼ぼう。
リンと無月を入れ替えた。
無月がいるからバットと戦うのが楽になるはず。
事実、無月が飛んでるバットに音波攻撃をしてくれるので攻撃がしやすくなった。
その後も狩りを続けてクエストが完了した。
再び町に戻り冒険者ギルドでクエスト完了報告をし、報酬を貰った。
そしてまた、同じクエストを受けた。
時間的には夕食にするには少し早い。
クエストをこなしている時に夕食を取りに戻るのは時間の無駄なので宿に戻り、アリーに弁当を作れないか聞いてみた。
もし無理なようなら、このまま夕食を済まそうと思った。
「お弁当ですか?出来ますよ」
「本当?なら悪いけど作ってもらえるかな?」
「良いですよ。少し待っててください」
アリーは厨房の中へ入っていき、暫くすると出てきた。
手には小さい籠を持っている。
「はい、どうぞ。お弁当なので大したものは無いですけど」
「いやいや、助かったよ」
籠を受け取ると、鞄の中に仕舞った。
「また何かあったら行ってください。出来る事はしますので」
「ああ、その時は頼むよ」
目的の物は手に入ったので狩りに出ようと思ったが、ある事を思い出した。
MPを回復するアイテムを自分の手で作れないか、と。
回復アイテムの事なら前にポーションの作り方を教えてくれた人に聞けば分かるかと思った。
早速その人の元に向かった。
「こんにちはー」
「おう、あん時の兄ちゃんじゃねえか。どうした?」
「MPを回復するアイテムってあるじゃないですか」
「マナポーションの事だな。それが欲しいのか?」
「いえ、それが作れないかな、と」
「ああ、成程な。今調合のレベルはいくつだ?」
ステータスをチェックする。
「えーと、4ですね」
「4か。際どい所だな」
「出来ませんか?」
「やってみねえと分かんねえな」
「出来るならやりたいんですが」
「ああ、分かった。まず、材料だが、この魔力草を使う」
店主は草を取り出した。
鑑定してみる。
魔力草 品質 E- 重量 0.1
薬の原料。調合すれば薬品になる。調合せずに使ってもわずかに回復する。MPが1%回復する。
「これをポーションと同じやり方で作ってみろ。腕が足りていればできるはずだ」
「成程、薬草ではなく、この魔力草を使うんですね」
「ああ、そうだ。ポーションを作る腕が悪いとマナポーションは作れねえからな。で、お前はどれくらいの品質のポーションが作れるんだ?」
「そうですね。基本的にはEですね。偶にE-だったりE+になりますけど」
「ほう、E品質が作れるのか。ならば大丈夫だな。マナポーションはポーションと比べて品質は落ちるが気にすることは無い。店で売ってるものでもF+が基本だからな」
「分かりました。ところで、魔力草ってどこで手に入るんですか」
「東の森の中だ」
「え!東の森の中ですか!?」
「なんだ。なんか問題あるのか?」
「まだレベルが低くて東の森に行けないんですよ」
「そうか。なら買うしかないな。1つ100Gだ。買うか?」
「……高いですね」
「馬鹿野郎!マナポーションを買うより安いぞ!マナポーションは1つ500Gだぞ」
「そう、言われると何も言い返せませんね。よし、魔力草を10個下さい。あと容器も」
「はい、毎度あり。合わせて1100Gだ」
1100G支払い、魔力草と容器を10個づつ手に入れた。
魔力草と容器は鞄の中に仕舞い込み、狩りに出た。
マナポーションを作らないのかって?
今はレベル上げに専念したいんだよ。
討伐クエストとレベル上げのためにモンスターを狩っていく。
《火魔法のレベルが上がりました!》
《「無月」の体術のレベルが上がりました!》
《「無月」の音波のレベルが上がりました!》
ほう、無月のスキルが上がったか。これで更に戦闘が楽になるな。
その後も続けるがそれ以上のインフォメーションはならなかった。
途中で弁当を食べたが、やはり出来合いの品のためそれほど美味しくは無い。
討伐クエストを完了したので、今日手に入れたドロップアイテムを合成することにした。
出来たのはスライムの核が23個、ウサギの毛皮(大)が21個、蝙蝠の大牙が24個だった。
合成しているとインフォメーションが鳴った。
《錬金術のレベルが上がりました!》
錬金術が上がったか。
これを上げていくとどうなるんだろうな。
掲示板にも特には書かれていないから分からないな。
上げていけばそのうち分かるか。
合成できるアイテムを全て合成したので、冒険者ギルドでクエスト完了の報告ついでに買い取ってもらおう。
町に戻って冒険者ギルドに向かう。
カウンターに行きいつもの受付嬢にクエストカードを出して、完了したことを報告する。
報酬を受け取ると、今度はアイテムを取り出し買い取ってもらう。
その買い取り金額は2284Gになった。
討伐クエストで3510G稼いだので合わせると5794Gになった。
やっぱり、ポーション作成の方が稼げるな。
時間を見るとまだ22時少し手前だった。
今日はもう宿に戻るか。
おっと、討伐クエストは受けておこう。
討伐クエストを受けて、宿に戻った。
時間はまだあるのでマナポーション作成に取り掛かった。
ポーション作成より難しいとの事らしいから慎重に始める。
作り方はポーションと同じ。ただ、材料が薬草ではなく魔力草になっただけだ。
ポーションを作るようにいつもと同じ感覚で作る。
そして、出来上がった物がこれだ。
マナポーション 品質 F+ 重量 1
回復薬。MPが8%回復する。
ふむ、上出来だな。
残り9個も同じように作り、出来上がった物は全てF+の品質だった。
出来上がった時には時間が23時を過ぎていたので今日はここまでにしてログアウトした。
リョウ
種族 人間 性別 男 Lv3
職業 サモナー J.Lv3 (+1)
筋力 16
耐久 14
敏捷 14
器用 15
知力 21
精神 20
スキルポイント 2
スキル
杖 4 (+1) 短剣 2 回避 3 (+1)
召喚魔法 4 (+1) 火魔法 4 (+1) 付与魔法 2
錬金術 2 (+1) 採取 1 調合 4 解体 4 (+1) 鑑定 5
種族 スライム リン Lv3 (+1)
筋力 6
耐久 12 (+1)
敏捷 6
器用 5
知力 4 (+1)
精神 4
スキル
体術 3 (+1)
種族 バット 無月 Lv3 (+1)
筋力 6
耐久 6
敏捷 6
器用 6
知力 5
精神 6
スキル
体術 2 (+1) 音波 2 (+1)
+注意+
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