厚生労働省などは28日、東京都の20代男性と埼玉県の20代女性が国内でデング熱に感染したことが新たに確認されたと発表した。国内感染は計3人となった。2人に海外渡航歴はなく、27日に69年ぶりに国内感染が確認された埼玉県の10代女性と同じ都内の学校の学生。3人は東京・代々木公園(渋谷区)でウイルスを保有する蚊に刺されて発症したとみられる。
3人は発熱などの症状があるが、重篤化はしていない。都は28日夕、感染場所とみられる代々木公園で蚊の駆除を行った。舛添要一都知事は、記者団に「海外渡航のない人で約70年ぶりに感染者が出たことは深刻に受け止めている。都として全力で蚊の駆除に努める。過度に心配しないでほしい」と話した。
厚労省などによると、3人は8月上旬~中旬ごろ、学校の学園祭に向けてほかの学生と一緒に週3回ほど代々木公園でダンスの練習をしており、「公園内で蚊に刺された」と話している。
同省は海外でデング熱に感染した人を刺してウイルスを持った蚊が、公園内で3人を刺したことによって感染した可能性があるとみている。
3人は18~24日の間に発症し、医療機関を受診。国立感染症研究所が血液検体を調べたところ、同じ型のデングウイルスが検出された。3人以外に感染が疑われる学生はいないという。
都は28日午後5時すぎから、代々木公園で蚊の駆除作業を実施。3人がダンスの練習をしていた地点から半径約75メートルを対象に蚊を殺す薬剤を散布した。
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