「オスカーと一心同体。自分が傷つけられたのと同じ」盲導犬刺されパートナー怒り
埼玉県で7月28日、盲導犬のラブラドルレトリバー「オスカー」が刺された事件で、パートナーの男性(61)が28日、さいたま市内の自宅で取材に応じ、「オスカーは私の目。一心同体ですから自分が傷つけられたのと同じ。犯人を厳しく処罰してほしい」と声を震わせた。
男性は徐々に視力を奪われる「網膜色素変性症」で約10年前に失明。8歳のオスカーとは7年前から一緒に暮らし、マッサージ師として働いている。「唾を引っかけたり、ガムを貼り付けたりするいたずら被害には今までにも遭った。電車の中では『邪魔だ』と言われたこともある。でも、こんなことをされたのは初めて。私も人間不信になりかけて体重が5キロぐらい減りました」
男性の知人で動物愛護団体の佐藤徳寿さん(43)によると、腰付近にあるオスカーの傷の深さは最大で約1センチ。直径約5ミリで等間隔に4つ並んでいた。佐藤さんは「フォークのようなもので刺されたのではないか」と話している。
オスカーの傷はやっとかさぶたになり、再びともに歩み出した。しかし、男性の恐怖心と怒りは消えていない。事件前まで横に並んで乗っていたエスカレーターに、今は男性がオスカーの後ろに立って乗るようになった。男性は駅構内のエスカレーターで狙われたと考えている。「また嫌がらせをされるのではないか心配。事件以降、応援したいという人が多いのはうれしいですが…」と話した。
埼玉県警が捜査中だが、容疑が「器物損壊」であることに男性は疑問を感じている。「私が日常生活を送れるのはオスカーのおかげ。モノ(器物)というのはおかしいし、二度と痛い思いをさせたくない。法(身体障害者補助犬法)を改正してでも再発を防いでほしい」と訴えた。