その他
PR

防衛省がより隠密性高い潜水艦建造へ、リチウム電池を搭載

2014年 08月 29日 11:46 JST
 
  • Mixiチェック

[東京 29日 ロイター] - 防衛省は、2015年度から隠密性のより高い潜水艦の建造に着手する。鉛蓄電池に代えてリチウムイオン電池を搭載し、長期間の潜航を可能にする。浮上回数が減ることで、これまでよりも敵に発見されにくくなる。

日本は中国の海洋進出をにらんで潜水艦を16隻から22隻体制に増強中。14年度に続いて15年度も1隻建造する計画で、概算要求に644億円の費用を盛り込んだ。14年度予算に計上した建造費517億円から100億円以上高くなる。

費用を膨らませる主要因は、新たに搭載するリチウムイオン電池。従来の潜水艦は、浮上中にディーゼルエンジンで航行して鉛蓄電池に充電、潜航中は蓄えた電気を動力源にしている。さらに潜航期間を伸ばすため、空気を必要としない推進機関「AIP」を積んでいる。

鉛蓄電池とAIPを設置している空間に大型のリチウムイオン電池を積むことで、これまで最大2週間程度だった潜航期間が「格段に伸びる」(防衛省関係者)という。建造費や維持管理費を含めた、15年間使用した場合のライフサイクルコストは、現行の1000億円よりも安くなる見込みだという。

日本のディーゼル潜水艦は静穏性や潜航能力に優れているとされ、オーストラリアが導入に関心を示している。

 
 

注目の商品

 8月29日、防衛省は、2015年度から隠密性のより高い潜水艦の建造に着手する。都内で4月撮影(2014年 ロイター/Issei Kato)

外国為替フォーラム

写真

集団的自衛権が国連憲章に導入された70年前の経緯をたどると、政治対立を反映した「妥協の産物」だったことが見えてくる。

ロイターの公式アカウントはこちら!