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 札幌市議会の金子快之(やすゆき)議員がツイッターで「アイヌ民族なんて、いまはもういない」などと書き込んだ問題で、金子氏は29日、アイヌ民族団体らが説明を求めた公開質問状に文書で回答した。金子氏は同日、札幌市内で報道陣に応対し、ツイッターの内容などを撤回しない考えを改めて示した。

 「利権幹部と真面目なアイヌの人々を区別して発言せよ」の問いに対し、金子氏は回答で「真面目に暮らしているアイヌの方々にお詫(わ)びを申し上げます」とした。だが、「差別や偏見を助長しかねない」と訂正された百科事典の古い記述をホームページに引用したとの指摘に対し、「差別を理由に出版社に圧力をかけ自らの主張に沿うように記述を変えさせること自体が問題であると考えます」などと回答した。

 質問状を出した「アイヌ民族差別発言を究明する共同実行委員会」の木幡寛事務局長は「自分の考えを押しつけているだけで相手を理解する気持ちがない。今後の対応を考えたい」と語った。