「日本はいまやバレーボールの世界最強国の一つといっても過言ではない」と優勝したブラジルのギマラエス監督も称賛した。攻撃陣がポジションを流動的に変更する新戦術「ハイブリッド6」を打ち出して臨んだワールドグランプリで、日本女子はブラジルに敗れて悲願の優勝は逃したものの銀メダルに輝いた。ロシア、中国といった強豪を翻弄して破った新戦術を、真鍋監督は今後さらにどう進化させようとしているのか。
■女王ブラジルにストレート負け
「見ての通り、力負けです」。24日に東京・有明コロシアムで行われたファイナルラウンドの最終日、世界ランキング1位のブラジルにセットカウント0―3でストレート負けした日本の真鍋監督はさばさばした表情で振り返った。
昨秋のワールドグランドチャンピオンズカップ(グラチャン)でミドルブロッカーを1人にする「MB1」という戦術を採用し、銅メダルを獲得した日本。それをさらに進めたのが画期的な新戦術「ハイブリッド6」である。ミドルブロッカーがコートにいるときもあるが、全くいないときもある。実際、今大会では177センチの大型セッター宮下が、センターでブロックに跳んでいた。
攻撃陣もレフトで打ったり、ライトで打ったり、バックアタックをしたりして、流動的にポジションを入れ替わって攻撃するのが「ハイブリッド6」の最大の特徴だ。相手は日本がどこから攻撃してくるか絞りづらくなるため、ブロックの対応が遅れる。
こうして相手のブロック陣を混乱させ、ファイナルラウンドではロシア、トルコ、中国、ベルギーを下して4連勝。勢いに乗った日本は、最終戦でブラジルに勝てばもちろん、セットカウント2―3で敗れても世界の頂点に立てるはずだった。
■「日本のクセ、研究されていた」
だが、中国戦で70%以上のスパイク決定率を記録するなど今大会絶好調だったサウスポーの長岡がマークされて、ブラジルの高いブロックに次々につかまると、日本の新戦術はほとんど機能することなく女王に完敗。「サーブの狙いはもちろん、日本のセッターやアタッカーのクセなど、ものすごく研究されていたと感じた」と主将の木村は悔しそうに話した。
ギマラエス、真鍋
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