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 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)を名護市辺野古に移設する国の計画を巡り、沖縄県は28日、防衛省が出していた「岩礁破砕申請」を許可した。辺野古の埋め立てに必要な手続きで、仲井真弘多知事による昨年末の埋め立て承認以降、埋め立て関連の県側の審査は完了した。

 県水産課によると、地元漁協に漁業補償金が支払われ、水質汚染への対策も取られているなどとして「許可が適当と判断した」という。県は、漁協の意見を踏まえて「漁場汚濁が生じた場合は直ちに工事を中断する」との条件を付けたが、移設反対の稲嶺進・名護市長が出した、県の許可に反対する意見書の内容は盛り込まなかった。

 一方、武田良太・防衛副大臣は28日、同県を訪れ、辺野古などを自衛隊ヘリから視察。その後、報道陣に「(辺野古沖で)ボーリング作業が行われているが、これといった混乱もなく、安全性を確保した上で着実に進められていると確認した」と述べた。海上などでの抗議活動については「確認できなかった」とした。(山岸一生)