8月 28 2014
iWatchが流行しない3つの理由
iWatchが9月9日のアップル新製品発表会でお披露目される可能性があるとの事。iWatchが日本で評価されないと予想する理由をまとめました。
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iWatchがついに発表される?
今年の終わりか来年の頭に出るとの予測を色々なメディアがしているiWatch。アップルが放つ時計タイプのウェアラブルデバイス。9月9日に詳細が発表されるかも、だそうです。
アップルは米国9月9日開催が予想されるiPhone 6発表会で、長い間開発が噂されてきたウェアラブル・デヴァイスを発表するとRe/codeがレポートしています。
このウェアラブルはみんなが期待している「iWatch」のようで、アップルのフィットネス・プラットフォームHealthKitと、スマートホーム用プラットフォームHomeKitとも連動しているデヴァイスだそうですよ。
私はiWatchが流行るとは思っていません(少なくとも日本市場においては)。惨敗するのではないかと思っています。前情報である「時計タイプのデバイスである」という事を前提に理由を解説。
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腕時計タイプの購買層は多くない
腕時計は装飾品であり嗜好品です。中〜高齢者を中心に高級腕時計がステイタスという方も多いでしょうし、彼らがウェアラブルデバイスを身につける場合は時計以外のタイプを選ぶでしょう。サッカーの本田さん方式でダブル腕時計、はちょっと。
私の感覚では若者はまず腕時計自体あまりしていません。時刻を確認するだけならばスマホなど他のツールで事足りるのは間違いないので、機能的な意味でも嗜好品としての側面を強めていると言えるでしょう。
逆に腕時計をしている若者達を見るとCASIO、Dolce&Gabbana、DIESEL、NIXON、Fossilあたりが目立ちます。どれも1万円から3万円程度のもの。
おそらくiWatchも似たような値段帯で出てくると予測されますが、ライフログができるという理由で乗り換えてくるとは思えません。
タグホイヤーの偉い人を雇ったとは言えさすがにアナログでなくタッチパネルの液晶を搭載してくるでしょう。このあたりはデザインによるところが大きいですが、あくまで腕時計である以上購買層を広げるのは難しいのでは。
そう考えると「ライフログに興味があり高級腕時計に興味がない30代から50代の男性」がターゲットになりそう。女性にリーチできればまた違うかも知れませんが、ガジェットに興味ないですよね。。
高いレベルの防水はほぼありえない
私は腕時計をどんな時でも外しません。寝る時もシャワーを浴びる時も常につけたまま。個人的な感覚として腕時計はキズを気にせずガンガン使うものと思っている部分があります。
これは防水の時計を使っている事もありますが常に身につけるアクセサリで水を気にするのがイヤなんです。
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電子機器の防水は生活防水レベルがほとんど。アップル側としても積極的な部分ではないでしょう。ダイビングができるほど、とまではいかなくとも多少水に沈めても大丈夫くらいに作ってほしいです。
液晶があるという事は衝撃にも気を使わなくてはいけない。個人的にはそこまでしてアクセサリをつけるのはなんだかなぁという感じです。
簡単なライフログならiPhoneだけでOK
あまり知られていませんがiPhone5s(と今後のiPhone6以降)を持っている方はそれだけでライフログが取れます。Fitbitが提供している以下の無料アプリをダウンロードすれば歩数・移動距離・消費カロリー程度ならiPhone単体で記録する事が可能。
Fitbit 2.3.3(無料)
(サイズ: 14.2 MB)
このアプリはFitbit純正のウェアラブルデバイスだけでなくiPhoneのログも表示可能。iPhone5sから搭載されているモーションコプロセッサを使うので5c以前のiPhoneはダメですが。
5sを持っている方はアプリを入れてみて下さい。実は内部にデータ自体は溜まっているので、いつからかの分が表示されるはずですよ。
iPhoneに簡易ログ機能がついている事が広まればiWatchの魅力は相対的に落ちる事になります。iWatchにはちょっと興味あったけどこのアプリでいいや、と思う方は詳細が発表された後でもいるはず。
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まとめ
■時計はスマホやPCと違い装飾品の面が強い。同一のデザインが広い世代で受け入れられるか
■ウェアラブルデバイスを名乗る腕時計ならば高い防水性能が欲しいがそれは99%実現しない
■簡易的なログならiPhoneと無料アプリで収集可能。それ以上を求めるユーザがどれだけいるか
私がウェアラブルに求めるのは完全防水でバッテリーが持つもの。それであればブレスレットでもチョーカーでもアンクレットでも何でもいいです。時計も液晶も要りません。
iWatchの詳しい仕様はわかりませんが、少なくとも1つ目と3つ目の理由をクリアできない限り厳しいと予測します。誰も見た事がないデザイン、そして革新的な機能。
逆にそこにこそアップルのイノベーションを期待します。HealthKitとHomeKitのプラットフォームと連携してどこまでやれるのか。ドカンと驚く新機能を見せつけて私の予測記事を嘲笑って欲しいです。
Samsungのスマートウォッチ「GALAXY Gear」は失敗したそうですがアップルははてさて。
記事を書いたあとにこんなニュースが
で、記事を公開しようと思った矢先にLGがスマートウォッチを10月に発売するとのニュースがありました。
LG、同社2機種目となる Android Wear 搭載スマートウォッチ「LG G Watch R」発表。1.3インチの円形ディスプレイが特長で、防水防塵などに対応。心拍センサーや気圧センサーも搭載。2014年10月以降発売予定。
型番: LG-W110
OS: Android Wear
CPU: Qualcomm Snapdragon 400 (APQ8026) 1.2GHz
RAM: 512MB
ROM: 4GB
サイズ: ストラップ幅 22mm
ディスプレイ: 1.3インチ Plastic OLED
解像度: 320×320
センサー: 9軸(ジャイロ/加速度/コンパス)、気圧センサー、心拍センサー
バッテリー: 410mAh
筐体カラー: ブラック
その他: 防水防塵 (IP67) 対応、ストラップ(バンド)交換可能
あれ?!凄く良さげ!!
「LG G Watch R」という機種名だそうですがカッコイイじゃないですか!スーツにも合いそうだしシーンを選ばなそう!しかも防水性能が必要十分!
なんかいきなり求めていたものが出てきてしまった。9月3日にドイツで詳細が発表されるそうですが、正直こっちの方が一般受けしそう…いやもちろんiWatchも詳細が出てからの判断が必要ですけども。
ああ、なんか煩雑な記事になってしまいました。。