Financial Times

「コーヒーのゆりかご」に手を伸ばすネスプレッソ

2014.08.28(木)  Financial Times

(2014年8月27日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

さまざまな場でゲストに香り高い一杯「ネスプレッソ」

ジョージ・クルーニーが出演するCMで有名なネスプレッソ〔AFPBB News

ネスプレッソの最高経営責任者(CEO)は、コーヒーの原産地・東アフリカの一角を占める南スーダン共和国産のコーヒー豆に大きな期待を寄せている。

 南スーダンの農家が同社のコーヒーカプセルにコーヒー豆を提供するのは数年先のことになる。しかし、この国から初めて輸出された豆を受け取った同社のジャン・マルク・デュボアザンCEOは、「コーヒーのゆりかご」で収穫されたコーヒーをぜひ世界中の消費者に試飲してもらいたいと考えている。

 スイスの食品大手ネスレの傘下にあるネスプレッソのデュボアザン氏は27日、総額5億スイスフラン(5億4600万ドル)の農業従事者福祉環境6カ年プログラムを発表する。このうち1500万スイスフランは南スーダン、エチオピア、ケニアに投資される。

 また、このプロジェクトでは、コロンビアのコーヒー栽培農家が加入する退職年金基金への資金拠出や、同社のコーヒーが詰められたアルミニウムカプセルのリサイクルプログラムへの資金提供も行う計画だ。

小自作農に依存するシステム、大手企業が支援に力

 国際的なアグリビジネスや大手食品会社は小自作農との関係を強めており、ネスプレッソのプログラムもそうした傾向の1つの表れだ。アグリビジネスや食品会社は、小自作農を原料の重要な供給元であると同時に将来の顧客だと認識している。

 世界の食糧の約70%は約5億人の小自作農――耕地面積は10ヘクタールに満たないことが多い――によって作られている。コーヒーやカカオといった1次産品では、この小自作農が重要な生産者になっている。

 コーヒー豆はいろいろな生育条件を満たしてやらなければ育たないため、高地で栽培しなければならない。そのため、広い土地を持つ農家では採算が合わないことがある。

 小自作農の多くは、政府からの支援が不十分であることが少なくない発展途上国に集中しているため、今日では政治リスクや気候変動、貧困などの影響を緩和するために援助を行う多国籍企業が増えている。各種の支援団体と手を組んで実施するケースも多い。

 インペリアル・カレッジ・ロンドンのゴードン・コンウ…
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