2014/8/26

編集という行為が読者に移り、出版という行為も読者に移った。それに気づかない代償は大きい。

高城剛
高城剛
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日本の生々しい状況が書かれた高城さんのメールマガジンをまとめた本。本の冒頭にもあるように、大手出版社から「このままでは出せない」と言われた経緯があり、世の中にとって都合の悪い内容が一部カットされているとのことです。

著者のブログにもありますが、誰でも好きなこと書いて「出版」できる時代になり、多くの出版社が「編集という行為が読者に移ったこと」、さらに「出版という行為も読者に移ったこと」に気づいていないのかもしれません。

高城剛_グレーな本↑内容の一部がカットされての出版

これは欧米政府がウキ・リークスによって一般公開されてしまった情報を「回収しなければ!」と必死になっている状況に似ています。インターネットの本質を理解すれば簡単に分かることですが、一度Web上に公開されてしまった情報を回収することは不可能です。

コンテンツの権利は出版社でも政府でもなく、ユーザーに移行しつつあります。

ウキ_リークス1回Web上に出たものを撤回するのはほぼ不可能

自費電子出版先進国である米国では、出版社に相手にされなかった若者が、自費電子出版し、ハリウッド映画にまで発展した作品も多く、電子書籍ランキングトップ10の半分以上がすでに個人作家になっているそうです。

電子書籍で自己出版することは、販売価格が安くなったり、印税の価格が7倍~10倍というメリットがある一方で、プロの編集を介入させないというデメリットもありますが、「出版の仕方」も大きく変化し始めています。

キンドル_出版編集の権限はどんどんユーザーへ

高城さんも本の中で繰り返し述べていますが、出版社やメディア業界など、第二次大戦後に作られた大きなフレームが大きく崩れ始めています。

もちろん、都合の悪い内容を世の中に公開したくない気持ちも分かりますが、良い悪いに関わらず、自分の感じたことを自由に出版できず、さらにそれを知ることができないユーザーが受ける代償はあまりにも大きいのではないでしょうか。

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