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【全文】私の欲しいものを知っているのは誰?――パスタソースが教える「私たちの幸せ」
- 2014/08/27
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- 野口 直樹
「幸せになりたい!」今この瞬間も世界のどこかで、そう願っている人がいるはずです。そこで今回紹介するのは、アメリカ人の幸せを大きく広げた心理物理学者のお話。人の行動に強い興味を持ったハワード・コスモウィッツは、ペプシの開発をきっかけに、人を満足させるためにはどうすれば良いかを考えました。世界のスーパーを変えた彼のエピソードからは、幸せを手に入れるためのヒントが見つかるはずです。
ここでは、ベストセラー作家マルコム・グラッドウィルがハワードの功績を紹介したTEDのプレゼンテーション動画を書き起こしていきます。
スピーカー
マルコム・グラッドウェル/作家 著書に『天才!成功する人々の法則』など
見出し一覧
・アメリカ人を幸せにした男ハワード・コスモウィッツ
・統計データは何も教えてくれない
・完璧なペプシじゃない、完璧なペプシ"達"だ!
・「一番人気」なんて存在しない!
・自分の欲しいものは自分では分からない
・ピラミッドから水平へ
・普遍的な理想の時代から多様性の時代へ
・多用性を受け入れればビックリするほど幸せになれる
動画
アメリカ人を幸せにした男・ハワード・コスモウィッツ
今回は、この20年間で誰よりもアメリカ人の幸福に貢献した人の話をします。そのスーパーヒーローの名前は、ハワード・モスコウィッツ。パスタソースの世界を一変させた人物です。
ハワードは60代で背が低く、体はぽっちゃり。大きな眼鏡をして、白髪も薄くなってきていますが、バイタリティに溢れた人物です。ペットのオウムとオペラをこよなく愛し、中世の歴史にもとても詳しいです。そんな彼の仕事は心理物理学者。私は心理物理学が何なのかは全然知らないのですが、過去につき合った彼女も心理物理学の勉強していました。このことは2人の関係について何かを物語っているかもしれません(笑)
心理物理学とは物事を量ること、と理解しています。量ることにハワードは強い関心があります。ハワードは、ハーバード大学の博士号を取った後、ニューヨークのホワイトプレインズで小さなコンサル会社を始めました。コンサルを始めたのは1970年代、その頃のクライアントの一つがペプシでした。
統計データは何も教えてくれない
ペプシの注文は、「私たちは、新しい人工香味料を使ったダイエットペプシを作るつもりだ。完璧なダイエットペプシを作るために、ベストな人口香味料の量はどれくらいなのか調べてほしい」というものです。
一見、単純な質問のように聞こえます。ハワードもそう思っていました。ペプシの予想は、8~12%の間でした。「8%以下だと甘さが足りないし、12%以上だと甘過ぎる。8~12%の間で一番美味しくなるのはどこかを知りたい」と言うのです。
そんなの簡単だと思うでしょう?大量にペプシを用意して、ちょっとずつ甘さを変えるだけ。8.1%、8.2%、8.3%……。これを12%まで用意します。これらを大勢の人に試飲してもらって、結果をグラフにまとめればいいのです。何も難しくありません。
ハワードは実際にこの作業をやってみました。しかし、想像したような釣鐘曲線にはなりません。数字はまったくバラバラで、何の法則性もなかったのです。
食品の試験を仕事にしている人たちは、データが滅茶苦茶でもうろたえないでしょう。「コーラの好みは単純じゃないってことだ」とか「どっかでミスったのかも」とか言って、とりあえず真ん中の10%を選ぶでしょう。でも、ハワードは納得しません。ハワードの知的欲求は高く、こんな結果では満足出来ませんでした。なぜこうなったのか、何が悪かったのか何度も考えました。どうしてダイエットペプシの実験結果からは何も分からないんだろう?
完璧なペプシじゃない、完璧なペプシ"達"だ!
そんなハワードにひらめきが訪れたのは、ホワイトプレインズの食堂でネスカフェの依頼を考えているときでした。ペプシのデータを調査するとき、彼は見当違いのものを探していたのです。彼が探すべきは「完璧なペプシ」ではありませんでした。本当は「完璧なペプシ"達"」を探すべきだったのです。
これは画期的なひらめきでした。食品科学業界を揺るがしかねない大発見です。ハワードは皆に教えてやろうと思い、全国のカンファレンスで「完璧なペプシを探していたのが間違いだった。探すべきは完璧なペプシ"達"だ」と語りました。しかし、聴衆は何を言っているのか理解しませんでした。「何言ってるんだ?クレージーだ」と。
だれにも相手にされなかったのですが、それでもハワードの執着は終わりません。いつまでもずっとその話ばかりをしました。彼の好きな諺は「菜っ葉に住む虫にとっては、菜っ葉が全世界だ」。この発見は、ハワードにとっての菜っ葉なのです(笑) 彼は「完璧なペプシ"達"」の理論を完成させることに取り憑かれていました。
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主婦の”本当は働きたい”キモチを叶える働き方!ワークシェアリングが注目を集めるワケ
- 2014/08/26
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- Rio
女性の社会進出が進んできたとは言え、現在でも日本では約6割の女性が結婚や出産を機に離職し、家庭に入っています。同時に子供から少し目を離せるようになる頃には戻れる仕事はなく、パートでは満足できない...という悩みも増えているようです。そんな中、今注目されているのが”ワークシェアリング”という働き方。
ワークシェアリングとは...?
ワークシェアリングとは簡単に言うと、「従業員同士で仕事を分け合うこと」です。
例えば、9時から18時まで働いていた従業員が3名いたとします。仕事が減って1名分の仕事がなくなった時、3名で2名分の仕事を分け合うことを”ワークシェアリング”と言います。こうすることで、1名分の解雇を回避できますよね。また、1人当たりの勤務時間も短縮されるため、主婦など時間の制約がある人にとっては好都合な働き方だと言えます。
なぜ今ワークシェアリングが注目されているのか?
融通が利くシフト制勤務
家事と育児、仕事のバランスをとりながらフルタイムで働くのはなかなか難しいもの。また、子供が小さい時は幼稚園の行事や子供の病気など、何かと子供に予定が左右されやすくなりますよね。子供の都合で休むことに後ろめたさを感じている主婦の方も多いはず。
ワークシェアリングであれば、子供のお迎えに間に合うように勤務時間を早められたり、予め予定がわかっていればその日の勤務は避けられます。また、子供の急病で休まざるをえなくなった時は勤務を交代してもらえることも。
実際に、営業事務の仕事をワークシェアリングでこなしている主婦の方は以下のように語っています。
「融通が利くシフト制の勤務は、家事、育児、仕事のバランスをうまく取ることができる。こういう仕事をずっと探していました」
やりがいの保持
出産後、仕事をしたいと思っても就労形態は非正規が多く、その内容もスーパーのレジ打ちといったパートタイムの単純作業が中心です。今まで社会の第一線でキャリアを積んでいた女性でも、一度離職してしまうと、これまでの経験やスキルを生かせる就職先は、なかなか見つからないもの。
でも、ワークシェアリングであれば営業経験やパソコンスキル、ビジネスマナーを活かせる営業事務などであることが多く、やりがいも保持できるのが大きな魅力の1つです。
出産前はバリバリ働いていた優秀な女性たちが、少しのブランクを経ただけで働きたくても働けなくなってしまうのは非常にもったいないことですよね。”もう一度やりがいのある仕事をしたい”という主婦の想いを実現出来る働き方、ワークシェアリング。結婚・出産後の働き方の選択肢として視野に入れてみてはいかがでしょうか?
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【全文】あなたの会社も「魂の食肉処理場」かも?ワーク・ライフバランスの正体を示す4つのポイント
- 2014/08/21
- 12850views
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- 椿 龍之介
「ブラック企業」が大きな社会問題となる中、ビジネスワードとして有名になりつつあるのが「ワーク・ライフバランス」です。ワーク・ライフバランスとは仕事と生活のバランスのことを指し、現在多くの企業や団体が現在ワーク・ライフバランスを考慮した働きかたについて議論しています。
ワーク・ライフバランスについてのベストセラー本の著者であり、ワーク・ライフバランスの啓蒙活動家としても知られるナイジェル・マーシュはこう語ります。「実は企業や多くの人が考えているワーク・ライフバランスへの取り組みは意味がなく、自分自身でワーク・ライフバランスについて考慮し、自分の手で正しいバランスを見つけるべきだ」と。
ここでは、ナイジェル・マーシュが自らの体験やユーモアを交えながらワーク・ライフバランスについての所見とアドバイスを語るTEDの講演を書き起こします。
スピーカー
ナイジェル・マーシュ/ワーク・ライフバランス啓蒙活動家
見出し一覧
・フレックスも育児休暇もワーク・ライフバランスの本質ではない
・全ての会社は「ワーク・ライフバランスなんてどうでもいい」
・「ローマは1日にして成らず」長いスパンでバランスを考えろ
・まずは小さいことから。ワーク・ライフバランスは世界を変える
動画
フレックスも育児休暇もワーク・ライフバランスの本質ではない
以前から願望として持っていたことなのですが、まず私の簡単な頼みごとを受けてください。少し立ち止まって、哀れな弱虫で悲惨なあなたの存在を見つめ直してください(笑)
今の頼みごとは、15世紀に聖ベネディクトが多くの信者に与えた忠言に沿っています。この忠言は、私が40歳になったときに自らを従わせようと決めたものです。その瞬間まで、私は古いタイプの企業戦士でした。食べ過ぎや飲み過ぎを繰り返し、さらには働きすぎていて、家庭をないがしろにしていました。しかし、40歳のとき、私は人生を好転させようと考え、特にワーク・ライフバランスという厄介な問題に対処しようとしました。会社を辞め、妻と4人の子供と共に家で1年間過ごしました。その期間でひとつのことを学びました。働いていない時には、仕事と生活のバランスをとるのがとても簡単だということです(笑)もっともお金が尽きる頃にこの発見をしたのであまり役立つことはなかったのですが。
それから再び働き始めることにしました。私は決心を固めて以来、7年間に渡りワーク・ライフバランスに取り組み、勉強し、執筆してきました。今日はみなさんに4つの所見をお話させてください。
まず1つ目です。社会がワーク・ライフバランスについて取り組むのであれば、誠実な議論が必要です。厄介なのは、多くの人がワーク・ライフバランスについて全く馬鹿げたことを話すことです。例えばフレックスタイム制やカジュアルフライデー(金曜日はラフな格好で仕事をしても良いという制度)、父親の育児休暇…これらに関する議論は、日常的な世話を必要とする子供のいる家庭において、特定の仕事やキャリアの選択肢は互換性がないという問題の本質を覆い隠すだけです。問題解決の第一歩目は、今私たちが置かれている状況を現実的に認識することです。私たちが暮らす現実社会はいらないものを買うため、そして好きでもない人を感動させるために大嫌いな仕事に何時間も費やし、絶望を叫びつつも静かな生活を送る無数の人々で溢れています(拍手)金曜日にTシャツにジーンズで働くことなんてこれっぽちも問題の核心に迫っていないんです(笑)
全ての会社は「ワーク・ライフバランスなんてどうでもいい」
2つ目の所見は、政府や会社はこの問題を解決する気がないという事実に向き合わなければならないということです。外に助けを求めるのは辞めましょう。自分の送りたい人生をコントロールし、責任を持てるかは自分次第なのです。自ら人生をデザインしなければ、誰かが勝手にデザインしてしまうでしょう。しかし、他人に作られたワーク・ライフバランスはあなたには合わないはずです。大切なことはインターネット上には載っていません。このような発言をすると会社を解雇にされそうですが、とても大切なことです。生活の本質を決して営利企業の手に委ねてはなりません。営利企業とはなにもブラック企業を指しているわけではなく、「魂の食肉処理場」と私は呼んでいますが、全ての会社についてです(笑)営利企業は本質的にあなたを出来る限り利用し、利益を持ち逃げしようとする性質上のもので、その行動は営利企業のDNAに刻まれているのです。健全で、善意のある企業でさえ悪質な行為をしています。一方で、職場に保育所を設けるのは素晴らしく、賢明な行動です。しかし、同時に悪夢でもあります。職場で忙殺されているのに、さらに仕事に時間を割かなくてはならなくなります。生活と労働の間に必要な境界線を設定し、実行することに責任を持たなければなりません。
「ローマは1日にして成らず」長いスパンでバランスを考えろ
続いて3つ目の所見ですが、私たちはワーク・ライフバランスをどのような時間枠で求めるのか気を付けなければいけません。1年間の休養を経て仕事に戻る前のことですが、私は一つひとつ細かく順番に、私の理想のバランスの1日を書き出しました。こんな感じです。「たっぷりと睡眠をとって、気持ちよく起きる。その後、犬の散歩をして妻と子供たちと朝食をとる。車で仕事場へ行く途中に子供たちを学校まで送っていく。3時間働く。友人と昼休みに運動する。もう3時間働く。夕方早くからパブで仲間と飲む。車で帰って妻と子供たちと夕ご飯を食べる。30分ほど瞑想する。犬の散歩をしてそれから寝る」(拍手)こんな理想の1日はどのくらいあると思いますか?(笑)もっと現実的になりましょう。全てのことを1日でこなすのは無理です。人生におけるバランスを計る時間枠は延ばされなくてはいけません。気を付けるべきなのは、「退職した時に子どもたちは家を出て、妻には離婚され、健康は損なわれ、友達も趣味もない第二の人生がスタートする」という罠に陥らないことです(笑)1日は短く、退職した後は長すぎます。解決するためにちょうどいい方法があるはずです。
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