STAP検証 万能性示す現象確認できず8月27日 16時22分
STAP細胞が本当に存在するのかの検証実験を進めている、理化学研究所のチームは27日、会見し、ことし4月以降論文に書かれたのと同じように、弱酸性の刺激を与える方法で作製を試みたものの、小保方リーダーらが論文で主張したように、万能性に関連した遺伝子が働き始めるといった現象は確認できなかったとする中間報告を明らかにしました。
これは、小保方晴子研究ユニットリーダーとともにSTAP細胞の論文を作成した、理化学研究所の丹羽仁史プロジェクトリーダーらが記者会見し、明らかにしたものです。
丹羽プロジェクトリーダーらは、ことし4月以降、小保方リーダーとは別に、STAP細胞が本当に存在するのかの検証実験を進めていました。
その結果、論文に書かれたのと同じように、マウスの体の細胞から取り出した細胞に塩酸を使って弱酸性の刺激を与える実験を、これまでに22回行ったものの、小保方リーダーらが論文で書いたような、細胞の万能性に関連した遺伝子が働き始める現象は確認できなかったということです。
検証チームでは今後、細胞を細い管に通して刺激する方法や、実験に使うマウスの種類などを変えてさらに検証を進めたいとしています。
丹羽プロジェクトリーダーは、STAP論文の共同著者の1人で、ことし3月、世界各国の研究者からSTAP細胞が再現できないという報告が相次いだ際には、小保方リーダーらとともに、どのような点に気をつければSTAP細胞ができるのか、詳しい作製方法を示した文書を作成し、発表していました。
STAP細胞の検証実験は、これ以外に小保方リーダー本人がことし11月末を期限に行うことになっています。
共著者の若山教授「1日も早く解決を」
今回の中間報告の発表について、STAP細胞の論文の共同著者で山梨大学の若山照彦教授は「今回の検証実験に関与していないため、今後の経過を見守りたい。1日も早く解決に向かうことを願い、私もできる限りの協力をしていきたい」というコメントを出しました。
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