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 理化学研究所は27日、STAP細胞の存在を確かめる検証実験について「現時点ではSTAP細胞はできない」とする途中経過の結果を発表した。ただ、「最終判断はまだできない」として今後も実験は続ける。

 検証実験は、STAP細胞論文の著者の一人で理研の丹羽仁史プロジェクトリーダーらのチームが4月から実施してきた。論文でSTAP細胞の作製法として記載されたのと同じように、マウスの脾臓(ひぞう)から取り出した白血球の一種のリンパ球を弱酸性の液に浸した後に培養したが、万能細胞に特有の遺伝子の働きが確認できなかったという。

 ただ、実験に使うマウスの種類や臓器、細胞を刺激する方法などの条件を変えてさらに検証するため、実験は継続するという。

 丹羽氏らのチームとは別に、論文の筆頭著者である小保方晴子ユニットリーダーは7月から別の建物で検証実験を始めている。今回の発表に小保方氏の実験内容は含まれていない。