2014年08月27日

メルセデスの出来事はF1にとってよいこと 3: クルサードのF1コラム

David Coulthard column: Mercedes incident is good for F1

トト・ヴィルフとニキ・ラウダ、メルセデスF1チーム

スパでのレース中、メルセデスのモータースポーツ責任者トト・ヴィルフと非常勤会長のニキ・ラウダが、メルセデスの取締役トマス・ウェバー教授と話し合っていた。

最終的に、メルセデスがこの出来事に関する声明を発表した時、彼らは、ニコ・ロズベルグが間違ったことをしたと明言していた。

僕は驚いた。なぜなら、チームは普通、ドライバーを守る傾向があり「ふたりが衝突したことは受け入れがたいが、内部で対処する」と言うのが普通だからだ。

彼らはそうせず、ロズベルグを叱責した。しかし、ヴォルフとラウダが、ドライバーがやらかしたと考える時にどう対応したかを語れるだけの強いキャラクターであることを称賛するべきだろう。

3度のワールドチャンピオンであるラウダはそのためにいるのであり、ヴォルフがチームのボスだからといってドライバーをコントロールしているわけではない。

彼らはドライバーに影響を与え、頭ごなしに命令することはできる。しかし、マシンの中でドライバーがすることをコントロールすることはできない。フランク・ウィリアムズも、ナイジェル・マンセルとネルソン・ピケをコントロールすることができなかったし、ロン・デニスも、アラン・プロストとアイルトン・セナ、あるいはルイス・ハミルトンとフェルナンド・アロンソをコントロールできなかった。

人生にはできないということを受け入れなければならないことがある。猫に無理強いさせることはできないし、火山をコントールすることもできない。同じチームのトップのレーシング・ドライバーふたりをコントロールすることもできない。もしできるとしたら、それは間違ったドライバーを採用しているのだ。なぜならドライバーを偉大にする活気がないからだ。

メルセデスはふたりのナンバー1ドライバーを雇っており、ヴォルフとラウダは、ふたりにレーシングをやめろとは言えない。

チームにできるのは、意見を表明し、彼らのアプローチについて異例なほど正直であり続けることだけだ。

世間は無意味なPRなど望んでいない。世間はドライバーがお決まりのくだらない話をすることなど望んでいない。

現代は、素早い情報と、ハイビジョン・ビデオ・ストリームの世界である。世間は、チーム代表が発言するずっと前に、自分の意見を持っている。

ヴォルフとラウダは、正直であることを称賛されるべきだろう。そしてF1とメルセデスのために、今していることをそのまま継続するべきだ。なぜなら、それは全員にとって素晴らしいことだからだ。

ハミルトンとロズベルグは、現代のセナとプロストである。今年は21世紀の1988年、あるいは1989年である。

2010年12月13日
F1最高の瞬間ベスト10 - 5

今シーズンは古典的なシーズンになるはずで、メルセデスがそうなる覚悟を決めていることを僕らは楽しみにするべきだろう。そうなることを期待しよう。

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聞き手:アンドリュー・ベンソン(BBCスポーツ)
-Source: bbc.co.uk

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