イチロー、内野安打２本で５連勝貢献　２２９４単打でアーロンに並ぶ

　【カンザスシティー穐村賢】ヤンキースのイチロー外野手（４０）が持ち味のスピードで５連勝に貢献した。２５日、敵地でのロイヤルズ戦に８番右翼で先発。４試合連続安打となる２本の内野安打を放ち、いずれもホームを踏んだ。これでメジャーでの通算単打は２２９４本となり、記録サイトのベースボール・リファレンスによると歴代１３位のハンク・アーロンに並んだ。

　衰え知らずの足で２安打を稼いだ。３回の第１打席に投手強襲の内野安打を放つと、７回の第３打席では遊撃手の前にボテボテのゴロ。だが、「なるべく早くベースに行くこと」と快足を飛ばし、最後は必死の形相で一塁手のタッチをかいくぐった。

　ロ軍の発表によると２０１１年以降、イチローが放った内野安打はこの日の２本を合わせてメジャー最多の１２４本。体のケアを怠らず、「速さ」で相手にダメージを与え続ける４０歳は「（大事なのは）毎日やってる事じゃない？　急にできることではないですからね。まあ、思考を形にできる能力はいるかも」と事もなげに言い放った。

　先発に再定着した１９日以降の７試合は２３打数９安打で打率３割９分１厘。イチローのバットと呼応するように、チームも息を吹き返してきた。ＰＳ進出圏内のワイルドカード（ＷＣ）２位とは２・５ゲーム差。常勝軍団の底力は、ここからが見せどころだ。