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最大級の防潮堤を震災遺構で保存8月27日 13時31分
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東日本大震災の津波で被害を受けた岩手県宮古市の田老地区にある国内最大級の防潮堤の一部について、岩手県は津波の記憶や教訓を後世に伝える震災遺構として保存することを決めました。
岩手県宮古市の田老地区には、過去の津波の経験から高さ10メートル、全長2.4キロの国内最大級の防潮堤が整備されましたが、3年前の大津波は防潮堤を乗り越えて押し寄せ、この地区で181人が死亡し、防潮堤の一部が壊れました。
岩手県は、海側と陸側で2重になっている防潮堤のうち、海側を震災前より高い14.7メートルにしたうえで、一部をさらに海寄りに移設する復旧工事を進めています。
これによって2重の防潮堤が交差するおよそ60メートルの区間にある従来の防潮堤は使われなくなりますが、岩手県は取り壊しはせず、津波の記憶や教訓を後世に伝える震災遺構として保存することを決めました。
保存の方法や費用の負担は決まっていませんが、岩手県は来年には保存にかかる工事を着工したいとしています。
田老地区では、津波の被害を受けた観光ホテルがすでに震災遺構として残されることが決まっていて、岩手県と宮古市は、防潮堤と合わせて防災教育などに活用することにしています。
宮古市の山本正徳市長は「観光ホテルを含め、田老地区全体を津波の被害を後世に伝える地区として保存していきたい」と話しています。
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