夏休みには遅くなりましたが、プロジェクトマネジャがこの夏とは言わず、読んでおくべき本を5冊紹介します。
プロジェクトの価値を再確認するなら「クリティカルチェーン―なぜ、プロジェクトは予定どおりに進まないのか?」
言わずと知れた「ゴール」シリーズのエリヤフ・ゴールドラットがプロジェクトマネジメントに挑んだ著作です。この作品で提唱された「クリティカルチェーン」によるプロジェクト管理法は実際のプロジェクト管理システムなどでも採用され、有名になりました。
「ゴール」でも指摘されていることですが、ビジネスプロセスの中で最も弱いチェーン、ボトルネックを「解消」するのではなく、そのボトルネックを使い倒した上で、その制約に合わせて全体を進行させるという基本的な考え方は一緒です。プロジェクトではそれがクリティカルチェーンとされ、その上にあるリソースやスケジュールは余裕をもって保護されるべきという考え方です。
僕はこの書籍で「無駄をなくす」ことの危険性を知ることが出来ました。
チームを導く力を身につけたければ「ザ・ファシリテーター」
チームを導くためには、論理的な思考以上にチーム全体を鼓舞する力が必要です。チームを弛緩させ、緊張させ、能力を発揮させる。この本では物語仕立てで難しいプロジェクトにどうやってチームを取り組ませるかが解説されています。もちろん、物語ですから御都合主義な部分はありますが、プロジェクトのダイナミズムを読み取ることが出来ます。
人材がプロジェクトを左右する「仕事は楽しいかね? 2」
プロジェクトに限らず、私たちは仕事に多くの時間を費やします。その時間を幸せに、有意義に過ごせているでしょうか?上司、同僚、部下を選ぶことを「諦めて」いないでしょうか?最高の仕事をしたいなら最高のメンバーを妥協なく集めるべきです。それに奉仕することがプロジェクトマネジャの優先すべき仕事だと思います。この本では私たちが常識だと思っていた仕事への取り組み方に違った視点を与えてくれます。
辞書を読む趣味があれば、これをオススメ「A Guide to the Project Management Body of Knowledge」
百科事典や辞書を最初のページから読むのが好きな人がいます。そういう人にはこの本を最初から読むと面白いかもしれません。「Project Management Body of Knowledge」とはPMBOKと略されますが、プロジェクト管理の知識を体系化した書籍です。いくつかのプロジェクトを経験した人が、自分の体験を系統だって整理するのに役立つと思います。でも、あまりこれに固執するのも・・・とは個人的な意見ではありますが。。。
古典ははずせない「人月の神話」
ソフトウェアエンジニアリングの古典と言えます。読めば絶対にはっとすることがあります。一つだけ紹介すると「遅れているソフトウェアプロジェクトへの要員追加は、プロジェクトをさらに遅らせるだけだ」という著者の名を冠した「ブルックスの法則」があります。プロジェクト遅延のリカバリーの為に「要員を追加します」という説明をしたこと、受けたことはないでしょうか?その結果はどうでしたか?遅れはじめたプロジェクトがずっと遅れ続ける理由は40年前に分かっていたのです。
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