そのイライラ、「相手をコントロールしようとする心理」が原因かも

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森川陽太郎/メンタルトレーナー

森川陽太郎/メンタルトレーナー


■追う恋愛をしている時ほど、相手の言動に一喜一憂してしまいませんか?
こんにちは、メンタルトレーナーの森川陽太郎です。

恋愛をしている時の一番の悩みといえば、「相手が自分のことをどう思っているのかがわからない」ことかもしれません。実際に、恋愛の心理の相談をしていると、このような質問をたくさん受けます。特に追う恋愛をしている時ほど、相手の言動に一喜一憂してしまいませんか?

相手が自分を愛してくれていたり、好意を持ってくれている実感がない時ほど、この不安は大きくなっていきます。そして、何とか相手を変えたくて一生懸命頑張ってしまいますが、思い通りになることの方が少ないかもしれません。それどころか、頑張れば頑張るほど不安が膨らんで、余計に大きな悩みに変わってしまいます。

このような悩みが生まれる背景には、どんな心理があるのでしょうか? その答えが、今回のテーマ「相手をコントロールしたくなる心理」です。

あるカップルが、些細なことでケンカをしてしまいました。関係がギクシャクしてしまい、1週間ほどお互いほとんど口もきかない状態です。彼女の方は時間が経つにつれて怒りが収まり、また前のような関係に戻りたいと思っていました。

ある時、彼女は普段通りに彼氏に声をかけましたが、彼氏からはそっけない返事しかありません。彼女の方はせっかくこっちはケンカのことは水に流して声をかけているのに、いつまでもケンカのことを引きずっている彼氏に対して、余計にイライラしてきました。結局元通りの関係に戻るまでに、さらに1週間以上の時間がかかったのです。

人は不安や焦り・イライラなどの感情が大きくなると、相手をコントロールしようとする傾向があります。例えば仕事の場面でも、仕事に自信が持てず不安な時ほど、上司に認めてもらいた気持ちが強くなるものです。

実は恋愛に限らず、人間関係の悩みのほとんどに、「相手をコントロールしたくなる心理」が関係しているといっても、嘘ではありません。


■相手をコントロールしたくなるのはなぜ?

なぜこんな心理が働くかというと、人は不安やイライラを感じると、それをすぐに消したくなります。そしてこのような感情を消すには、相手に自分が求めている行動をとってもらうことが、一番手っ取り早い方法だからなのです。

しかし、ここに大きな落とし穴があります。

他人の考えや言動は、こちらが一生懸命頑張ったからといって、100%変えられるものではありません。先ほどの事例のように、こちらはもう怒ってないから相手も同じように忘れてと思っていても、相手の中で怒りが収まるかどうかは相手次第です。それを無理にコントロールしようとすると、相手との関係が余計に悪くなってしまいます。

本来は、不安やイライラを消したくて相手をコントロールしているのに、いつの間にか余計に不安やイライラを大きくしてしまいます。その結果、また相手をコントロールしたくなってしまい、悪循環に陥ってしまうのです。

ではこの悪循環から、どうすれば脱出できるでしょうか? その答えは、相手に多くを期待することをやめることです。

他人は自分の思い通りにはならないと分かっていても、私たちはつい相手に多くのことを期待してしまいます。そして、期待した通りになってくれないと、知らず知らずに相手をコントロールしようとしてしまいます。

しかし、他人の気持ちや行動はコントロールできるものではありません。親子であっても思い通りにならないことを思えば、恋人や職場の人であればなおさらです。

まずは、相手をコントロールしようとしてる自分に気づくことから始めましょう。不安やイライラの連鎖にはまっていると、相手の言動ばかりが気になって、自分に意識を向けることが難しくなってしまいます。相手をコントロールしようとしている自分に気づくことができたら、まずは大きな一歩です!

次に、コントロールしようとしている自分は、いったい相手にどんなことを期待しているか、考えてみましょう。そして、相手に期待する基準を下げてみましょう。

実は、相手に期待するものが大きければ大きいほど、期待と違う結果が返ってきたときに傷つきやすくなってしまいます。前回の「信頼の心理」でも少しずつ歩み寄ることが大切だと伝えましたが、これも同じようにまずは相手に期待する基準を下げて、少しずつ上げていく方が上手くいきます。

最後に、自分がコントロールできることに意識を向けましょう。自分がコントロールできることとは、自分の考えや行動のことです。自分ができることを探して、やってみて下さい。

これらのことを実践するためには、はじめに感じる不安やイライラをすぐに消そうとせず、持ったままでいることが大切です。

はじめはすぐに不安やイライラを解消したくなるかもしれませんが、それらの感情をもったまま、相手への期待を下げることができれば、きっと悩みの連鎖を断ち切ることができます。ぜひ試してみて下さい。


メンタルトレーナー/森川陽太郎
1981 年東京生まれ。元サッカー選手。 スペインやイタリアでプレー。その後心理学やメンタルトレーニングを学び、27歳で株式会社リコレクトを設立。「OKラインメンタルトレーニング」という 独自のトレーニング方法を展開。丸の内朝大学で「恋愛を通して心理を学ぶ」講座を担当している。著書に、『ネガティブシンキングだからうまく いく35の法則』(かんき出版)『「いつもの自分」トレーニング』(ダイヤモンド社)がある。また、自分の心の整理や人をサポートするためのスクールも主宰している。
●スクールウェブサイト http://recollect.jp/schoollp/
●森川陽太郎公式サイト http://ameblo.jp/youtarou-morikawa/
●森川陽太郎facebook https://www.facebook.com/youtarou.morikawa

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