普段から寝心地の良さにこだわる人が、寝具を選ぶときに特に気をのは「マットレス」や「枕」でしょう。しかしそんな人でも、寝る場所が山となってしまうと、
「大事なのはマットでしょ!」ということで、今回は機能性に優れたKlymitのエアーマットを紹介します。
Klymitのエアーマットといえば、魚のホネのような見た目の面白さや、世界最軽量クラスの軽さが以前から話題を呼んでいました。ただ、日本に入ってきた当初は、「寝袋の中に入れて使う」という使い方そのものが周知されていなかったこともあり、本格的に話題になってきたのは最近のことです。
特に寝心地の良さにこだわるひとにオススメのモデルは、Inertia O Zone。超軽量の枕として今年盛り上がっている、同メーカーのPillow Xが頭部分に付いた全身用のマットです。
このマットの素晴らしさは、ふわっと体が浮くような寝心地の良さ。以前の大きな穴が空いたモデルのマットでは、寝返りをうつとその穴部分に肩がズレ落ちてしまうこともあったのですが、このモデルはO型の小さな穴が等間隔に空いているだけなので、寝返りをうっても隙間に落ちることはありません。
どのような寝相でも、全身に対して均等に荷重がかかるので空気式でないクローズドセルマットに比べたら非常にクッション性が高く、寝袋に入れて使えばだいぶ温かく感じるはず。そして大事なのは枕が寝ている間ずっと頭の下にあるということ。これは本当にストレス無しで寝相が悪い人にもオススメです。
このInertia O Zoneの重さは346g。より軽さを重視する人には、半身用176gのInertia X-Lite、全身用258gのInertia X Frameとニーズに会わせて使い分けるといいでしょう。
上記の2つのモデルは枕がついておらず、Inertia O Zoneと同じ枕のPillow xを別に持って行くと、重量は55.3 gプラスになります。軽さ重視で枕とマットを組み合わせて持って行くか、最初から枕付きのモデルを選ぶか、衣類などで代用するから枕は要らないと考えるか…そんなことを考えるのも面白いのではないでしょうか?
“たかが100g”の違いで寝心地の良さは大きく変わるわけですが、その100gの差を大きいと考えるか小さいと考えるかはその人次第です。ウルトラライトのスタイルでは、上半身はマットを敷いて下半身はザックで覆って寝る…というのが定番のスタイルですが、寒さに弱い、なんとも寝付けないと言うのなら、教科書どおりの重さのスペックだけでなくトータルに考えて、ちょっと重くてもこういったマットを使うのも賢い選択だと思います。結果的に寝付けなかったら辛いのは本人ですし、自分で考えて選んでもらいたいですね。
登山というアクティビティの中には楽しむ要素が無限大です。おいしいご飯を重視する人もいれば、テントでの時間や睡眠にこだわりたい人もいるでしょう。何を重視するかは人それぞれです。マットの軽さや性能には幅があるので、まずは自分が納得できる自分らしいバランスの優れたアイテムを探してみましょう。僕はこのInertia O Zoneで寝てしまったらなかなかストイックな方には戻れなくなってしまいましたが(笑)。
※編集部注:Inertia O Zoneは人気のため品薄が続いているそうです。国内輸入代理店のロータスさんによると2014年9月初旬に入庫の予定があるとのこと。ただ、またすぐに売り切れる可能性もあるそうなので、購入希望の方はご留意ください。
- 製品名
- Inertia O Zone
- メーカー
- Klymit
- 価格
- ¥12,900円(税別)
- 購入
- Moonlight Gearほか