米宇宙ベンチャーのスペースX社は22日、開発中の再利用型ロケットの飛行実験を米テキサス州マクレガーの自社施設で実施したが、機体に異常が起きて上空で爆発し、実験は失敗した。ロケットは無人でけが人や施設への大きな被害はなかったが、これまで再利用型ロケットの有人飛行実現に向け、着実に成果を積み重ねてきたスペースXにとっては痛手で、“野望”に黄信号がともった形だ。最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク氏(43)は短文投稿サイトのツイッターで「ロケット開発は油断がならない…」とつぶやいた。(SANKEI EXPRESS)
米メディアによると、爆発は、スペースXが開発した4本の脚を底部に装着した試験用ロケット「グラスホッパー」の後継機である「ファルコン9ロケット(F9R)」の垂直離着陸実験中に起きた。3基のエンジンを使い、F9Rの1段目を垂直に一定の高度まで上昇させた後、ゆっくり下降して直立した状態で着陸させる計画だったが、飛行中に異常が検知されたため、自動爆発装置が作動したという。スペースXの担当者は「異常の内容、原因は不明。今後、精査する」としている。マスク氏はツイッターに「負傷者が出なくて幸いだった」ともつぶやいた。
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