10勝目を挙げ、手で「10」を作る大谷=ヤフオクドームで
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◇日本ハム4−2ソフトバンク
日本ハムが3連勝。大谷は7イニング5安打1失点で、初の2桁となる10勝目。1回に中田の適時打などで2点を先行し、5回に犠飛、6回にスクイズで加点した。このカードの連敗も5で止めた。ソフトバンクは3失策と守備が乱れた。
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長いトンネルを抜けた。7月16日に9勝を挙げてから5度目の挑戦。日本ハムの大谷が7イニングを1失点。9三振を奪い、プロ初の2桁勝利に到達した。高卒2年目の10勝は球団では2006年のダルビッシュ有(現レンジャーズ)以来だ。
「苦手意識もあった相手に勝ててよかった。これからもっともっと勝てるように頑張っていきたい」と笑みを見せた後、勝ち頭らしく表情を引き締めた。
元来の負けず嫌いは、打倒ソフトバンクに燃えていた。今季この試合までの3度対戦で勝ち星がなく、8月には自身初の連敗を喫した。立ち上がりは制球、フォームがばらつき初回に適時打を打たれたが、2回を終えると、足の上げ方などを微調整。3回以降は本来の直球が戻る。尻上がりに調子を上げ、6回無死一塁から3連続三振。長谷川にはこの日最速タイの156キロで見逃し、柳田にはスライダーで今季150奪三振目を記録。最後は松田をスライダーで空振り三振だ。
力を抜く脱力フォームを心がけ、本来のキレが戻った。球宴で162キロを出して以降、腕を振る意識が強すぎたという。「(これまで)自分の投げたいボールが投げられず、フラストレーションがたまっていたが、真っすぐはよかった。相手より自分の意図するボールを投げることが大事だと思った」。納得の投球ができ、20歳に笑顔が戻った。 (水足丈夫)
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