【合理的発想】タバコを吸わないのになぜ?非喫煙者が喫煙席に座る3つの理由
ここ数年、喫煙者への風当たりは強くなる一方です。タバコの値上げはもちろんのこと、街中の飲食店ではそもそも喫煙席を設けない「全席禁煙」のお店も増えてきました。
現在、日本人の喫煙率は20.7%(平成24年。厚生労働省国民健康栄養調査)と、およそ5人に1人にとどまります。こうした状況下だと、喫煙者はどうしてもマイノリティの立場で生きなくてはならないようです。
一方、非喫煙者に目を向けると、最近興味深い行動が観察されています。喫煙席と禁煙席があるお店で、喫煙席を選ぶ非喫煙者が出始めているというのです。タバコを吸わないというのに、なぜ彼らは喫煙席を選ぶのか? 今回、喫煙席を選ぶ非喫煙者の方にその理由を伺いました。
■1、喫煙席は空いている!
「いまって、タバコを吸わない人のほうが圧倒的に多いから、禁煙席はいつでも激混みなんです。喫煙席と禁煙席があるお店の場合、喫煙席はすぐに案内してもらえるのに対し、禁煙席は長く待たされるんです。そんなときはガラガラの禁煙席を選びます。むろん、タバコの煙が絶対にムリという人は選べないのですが」(30代・男性)
■2、喫煙席のタバコの煙はそうでもない!
「いまの喫煙席って、タバコの煙がないってことはないんですけど、席に座っている人が少ないから、結果的にフロア内の煙の量が全然少なくてニオイが気にならないレベルなんです。いまはヘビースモーカーも減ってるし、意外とモクモクしてないですよ」(20代・男性)
「最近では時間帯によっては喫煙席を禁煙席にしてしまう場合もあるため、思ったよりもタバコのニオイが染み付いていなかったりするんです。私は元喫煙者なので、タバコの煙に抵抗がありません。それもあって、喫煙席を積極的に選んでいます」(20代・女性)
■3、喫煙席は静か!
「喫煙席って、人が少ないことに加えて年配の方や1人のお客さんが多いので、かなり静かなんです。喫煙席にいると、禁煙席からのワイワイガヤガヤの声が聞こえてくるのは“喫煙席あるある”です(笑)。ゆったりとした環境のなかで過ごしたいときは喫煙席をおすすめします」(30代・女性)
「僕がよく利用するお店は、入り口側の手前が禁煙席、奥が喫煙席なんです。お客様に煙を避けさせるためだったら、そういう構造になりがちですよね。おかげで、人の動きが少ない奥の禁煙席はものすごく静かです」(20代・男性)
■まとめ
理由を伺ってみると、非喫煙者が喫煙席を選ぶことは一部納得できる面もありました。喫煙者が減っている以上、喫煙席はいつでも空いているわけですから。
もちろん、非喫煙者が喫煙席に座ることは問題ありません。喫煙席とは「タバコを吸っている人と一緒の席」というだけであって、タバコを吸わない人が座ってはいけないわけではありませんよね。もちろん、席が混んでいる場合などはタバコを吸う方が優先的に座れるように配慮する必要があるでしょう。
非喫煙者のみなさん、今後カフェなどの飲食店に入った際には、注意深く喫煙席のほうを見てみてください。そのガラガラっぷりに驚くかもしれません。
(取材・文/しらべぇ編集部・石川海老蔵)