イスラエルとハマス 長期的な停戦で合意8月27日 6時19分
パレスチナ暫定自治区のガザ地区での戦闘を巡り、イスラエルとイスラム原理主義組織ハマスは26日、期限を決めない長期的な停戦で合意し、50日間にわたって続いた戦闘はひとまず収束を迎えました。
ガザ地区を巡っては、イスラエル軍が先月、ハマスによるロケット弾攻撃を止めるためだとして、空爆などによる軍事作戦を開始し、先月17日からは地上部隊を侵攻させて市街地に激しい攻撃を行いました。
その後、双方は戦闘と短期間の停戦を繰り返しながら、隣国エジプトの仲介の下、間接的な協議を重ね、現地時間の26日午後7時、期限を決めない長期的な停戦期間に入ることで合意しました。
エジプト政府が発表した声明によりますと、合意には、イスラエルがガザ地区の再建を進めるため、経済封鎖を緩和して支援物資や建設資材を円滑に運び入れることや、ガザ地区の沿岸で漁業ができる範囲を拡大することなどが盛り込まれました。
一方で、イスラエルが求めていたガザ地区の非武装化や、ハマスが要求した経済封鎖の抜本的な解除については、1か月以内に交渉を再開するとしていて、先送りされたものとみられます。
50日間にわたった戦闘で、犠牲者はガザ地区で2100人、イスラエルで60人を超えました。
発表を受けて、ガザ地区では、パレスチナの旗を手にした市民が大勢、街に出て停戦を祝っています。
ただ、自宅を破壊され、住む場所を失った住民も多く、町の再建が差し迫った課題となっています。
米国務省「強く支持する」
パレスチナ暫定自治区のガザ地区での戦闘を巡り、イスラエルとイスラム原理主義組織ハマスが期限を決めない長期的な停戦で合意したことについて、アメリカ国務省のサキ報道官は26日、記者会見で「停戦の合意を強く支持する」と述べて、歓迎しました。
そのうえで「今回の停戦が、ロケット弾攻撃と空爆を終えガザ地区での戦闘を終結させる持続的なものになるよう期待している」と述べて、イスラエルとハマスの双方に停戦の合意を遵守するよう求めました。
またケリー国務長官は26日、声明を発表し、停戦を強く支持するとしたうえで、「ガザ地区の人々への人道支援を加速させなければならない。ハマスのためでなく市民のために、国際社会とともに町の再建に取り組む準備がある」として、ガザ地区の再建に向け支援に力を入れる考えを強調しました。
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