【川端編集長のニュース一言解説】U-21日本代表のNo.10中島翔哉(富山)、FC東京への復帰が発表
2014 08/26 12:24
アジア競技大会に参加するU-21日本代表のNo.10である中島翔哉選手。
※ご参考
【川端編集長のニュース一言解説】アジア競技大会『U-21日本代表 全員一言解説』
その中島選手のFC東京への復帰が発表されました。
中島翔哉選手 FC東京復帰のお知らせ(FC東京)
このたび、カターレ富山へ期限付き移籍をしておりました中島翔哉選手がFC東京へ復帰することが決定いたしましたので、お知らせいたします。
かわばた編集長の一言解説
中島はジュニアからヴェルディで育った緑の生え抜き選手。プレーも「ヴェルディ」なテクニシャンです。 U-17日本代表の一員として2011年のU-17W杯に出場するなど早くから大きな期待を受けてきた選手でした。
そんな選手がクラブの財政事情悪化を受けて「売られる」ことになるというのは何とも言い難いものがありますね。しかも行き先が都のライバル・FC東京となればなおさらです。河野広貴がある意味で先鞭を付けたとも言えるルートですけれど、関係者やサポーターが複雑な心情になるのも無理はありません。本人にとっても簡単な決断ではなかったと思います。
中島は2014シーズンを前にFC東京と契約。そこから育成型期限付き移籍で富山へ貸し出されていました。2013年から導入された育成型期限付き移籍は、23歳以下の選手を対象にした特殊な移籍で、「シーズン中に呼び戻す」権利を貸し出す側に残した期限付き移籍です。現在は移籍ウインドーが閉じているわけですが、この育成型期限付き移籍はその制約を受けずに選手の「呼び戻し」が可能です。
貸し出す側(この場合はFC東京)にしてみると、「いつでも呼び戻せる」ので、「気楽に貸し出せる」こととなるわけで、これによって期限付き移籍自体を活性化させようという狙いがあるわけですね。一方、借りる側(この場合は富山)にしてみると、「気軽に戦力を貸してもらえる」一方で、「いつ呼び戻されるか分からない」というリスクと半々となります。その溝を埋めるのがクラブ間交渉ですが、レンタル料がなくなったり、基本給を貸し出す側が負担したりといった「プラスアルファ」が提供されることもあるようです。