「こころみ」が離れて暮らす親子をつなぐ
<動画>高齢者コミュニケーションビジネス始動!
遠方に一人で暮らす親の生活や健康が心配だが、盆と暮れにしか実家に帰る時間を取れない。かといって、すぐに同居を考えるほどでもない……。そういった悩みを抱えるビジネスパーソンは、決して少なくないだろう。
そんな悩みに一つの解決策を提示しているのが、こころみが運営する「つながりプラス」だ。
「つながりプラス」は、毎週同じ担当コミュニケーターが高齢者に電話をかけ、生活の様子や困りごと、トラブルがないかをヒヤリング、離れて暮らす家族にメールでリポートするというサービス。月額8000円から利用できる。
数年内の海外展開が目標
神山晃男・こころみ社長は、創業のきっかけについて「長野県に住む自分の両親。1人になってしまったとき、ケアしきれないと思ったこと」と語る。また、自ら巣鴨や団地を回って高齢者に話を聞く中では、「みなさん立ち止まって、親切に話をしてくれたことに驚いた。話したいという欲求が、マグマのようにたまっているのではないかと感じた」。
とはいえ、聞き上手はスタッフを育成するのは簡単ではない。「会話は学習していくことで鍛えられるが、マニュアルではない。会社として、ノウハウを貯めていく必要がある」(神山社長)。
一方で、貯まったノウハウを生かせる現場は、国内にとどまらないという。日本を追うようにしてアジア全体が高齢化時代に突入すれば、日本の医療や介護に続いて、コミュニケーション型のビジネスにも注目が集まる可能性はある。神山社長は「数年内に海外に拠点を作りたい」と意気込む。