【使い過ぎるとカッコ悪い】 IT業界のルー語 BEST40

どの世界にも業界用語というものがありますが、IT業界の人がやりがちなのがカタカナ用語の多用です。

「アライアンスによるインタラクティブかつウィンウィンなスキームでステークホルダーにコンプライアンスを云々・・・」等、やり過ぎるとルー語的になってしまい、相手に「意味がわからない」とか「カッコつけてるの?」と不快感を与えかねません。

ちなみに私事ですが、先日、妻から用事を頼まれたとき、

「土曜はちょっとタイトだわ。日曜ならいいけど、リスケでOK?じゃあ、それでアサインしといて。え、毎週するの?だったらルーチンタスクにしとくほうがよくね?」

って返事したら、


(*`Д´*) 「日本語で言え!わざわざ横文字にすんな」

(#^ω^)  「“カタカナ用語使いこなすオレ、かっけー”とか思ってるでしょ?」


と、さんざん毒づかれてしまいました。


というわけで、IT業界で使用頻度の高い(と思われる)カタカナ用語とその意味、具体的な使用例BEST40(?)をまとめました。

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■ アラート (Alert)

* 警告(する)、警報(を出す)
J( 'ー`)し 「あたしにいちいちアラートを出せっていうの?あたしはアナタのママじゃないのよ」

■ コミット (Commit)

* 決意表明する、約束する
J( 'ー`)し 「今期末までに4億売り上げるって、必達してみせるって、あなたコミットしたじゃない」

■ プライオリティ (Priority)

* 優先順位
J( 'ー`)し 「ちゃんとプライオリティつけてる?手当たり次第にやりゃあいいってもんじゃないのよ」

■ クリティカル (Critical)

* 重大なさま。危機的。
J( 'ー`)し 「それはクリティカルな問題にはならないわ。慌てないでよ、男でしょ」

■ ミッション (Mission)

* 使命、任務、義務、タスク
J( 'ー`)し 「・・・いいわ、この件はあたしが引き取る。あなたは自分のミッションに集中しなさい」

■ リテラシー (Literacy)

* 知識および利用能力
J( 'ー`)し 「ネットリテラシーが人より高いと思って情強ぶるのって、傍から見てて滑稽よね」

■ コンテクスト (Context)

* 文脈
J( 'ー`)し 「コンテクストを考えてから発言してくれる?」

■ ルーチン (Routine)

* きまりきった手続きや手順。また、日常の仕事。日課。
J( 'ー`)し 「ルーチン作業ばかりじゃ飽きるですって?そのセリフ、ルーチンをカンペキにこなしてから言いなさい」

■ アウトプット (Output)

* 結果、出力

■ インプット (Input)

* 入力
J( 'ー`)し 「人と差をつけたければ、アウトプット力を高めることよ。アウトプットを続けていれば、インプットは自然に集まってくるものなのよ」

■ モチベーション (Motivation)

* 動機
J( 'ー`)し 「モチベーションが上がらないとか笑わせないで。やるかやらないか、仕事ってそういうものじゃなくて?」

■ ベネフィット (Benefit)

* 利益、便益
J( 'ー`)し 「あなたが自分の企画に思い入れがあるのはよくわかるわ。でも大切なのは、提案内容が顧客のベネフィットにどうつながるかよ?」

■ アグリー (Agree)

* 合意、同意
J( 'ー`)し 「ちょっと待って、あたしはまだアグリーしたわけじゃないわ」

■ シェア (Share)

* 分けること。分配。分担。

■ エクスキューズ (Excuse)

* 言い訳

■ アジェンダ (Agenda)

* 協議事項。検討課題。
J( 'ー`)し 「アジェンダは前日までに関係者にシェアしておくのが常識でしょ。忙しかった?エクスキューズは聞きたくないわ」

■ ハンドリング (Handling)

* 調整すること。また、運用。処理。対応。
J( 'ー`)し 「求めているのは、単なる営業活動だけじゃなくって、アカウントオーナーとして案件をハンドリングする資質能力よ」

■ リソース (Resource)

* 供給源。資源。財源。
J( 'ー`)し 「あなたに頼みたいタスクがあるんだけど、今週のリソースはどう?」

■ オーソライズ (Authorize)

* 正当と認めること。公認すること。
J( 'ー`)し 「内容はいいと思うわ。同時進行で広報のオーソライズは取っておきなさい」

■ フィックス (Fix)

* 確定する、決まる

■ ステータス (Status)

* 現在の状態
J( 'ー`)し 「凸凹社との売買契約のステータスは?フィックスした?そう、ご苦労様」

■ マター (Matter)

* 人名や役職などの後について、それらが管理すべき問題であることを表す

■ アサイン (Assign)

* 物事を割り当てること。あてがうこと。また、任命すること。
J( 'ー`)し 「あたしがやったほうが早いわね…。いいわ、営業マターってことでアサインしておいて」

■ エビデンス (Evidence)

* 証拠、証言
J( 'ー`)し 「エビデンスがなかったら、ただの水掛け論になっちゃうでしょうが!」

■ リスケ (Reschedule)

* リスケジュールの略
J( 'ー`)し 「ごめん、急遽ミラノ本社に呼ばれたの。社長ったら、ほんとに人使いが荒いんだから・・・そういうことで、新商品企画会議は来週以降にリスケしておいてくれる?」

■ コンセンサス (Consensus)

* 意見の一致。合意。
J( 'ー`)し 「関係者が増えると、コンセンサス取るのに時間がかかるのよねえ・・・」

■ アップデート (Update)

* ファイルに記録されているデータを新しい内容に変えること。更新。
J( 'ー`)し 「今週中にアップデートしなきゃいけないのに、肝心のデータがあたしのとこにまだ来てないってどういうこと?」

■ スクラッチ (Scratch)

* ゼロから、最初から
J( 'ー`)し 「スクラッチ開発を否定するつもりはないけど、もうちょっと効率化を考えるべきじゃないかしら」

■ フィードバック (Feedback)

* 物事への反応や結果をみて、改良・調整を加えること
J( 'ー`)し 「あたしにフィードバックを求めるより先に、検討すべきことがまだあるんじゃないの」

■ デプロイ (Deploy)

* 配備、展開
J( 'ー`)し 「本番環境にデプロイしてからが真の本番なの。覚えておきなさい」

■ フェイドアウト (Fade-out)

* 徐々に離れる、なくなる

■ ペンディング (Pending)

* 未解決の状態にとどまること。保留すること。
J( 'ー`)し 「この前の企画案、ペンディングにしたい?かまわないけど、フェイドアウトさせるのはNGよ」

■ バッファー (Buffer)

* 緩衝器。緩和物。処理速度や転送速度の差を補うためにデータを一時的に保存しておく記憶装置や記憶領域のこと
J( 'ー`)し 「このスケジュールだと、トラブル発生時の対処時間がないわ。バッファーに12時間は見込んでおきなさい」

■ オーナー (Owner)

* 所有者

■ イニシアチブ (Initiative)

* 物事を率先してすること
J( 'ー`)し 「いいこと?このプロジェクトのオーナーはあなたよ。イニシアチブのコントロールは頼んだわ」

■ インバイト (Invite)

* 招待すること
J( 'ー`)し 「夕方に緊急で会議を招集するわ。全員のカレンダーにインバイトかけておくから」

■ ディシジョン (Decision)

* 意思決定

■ レイヤー (Layer)

* 層、階層
J( 'ー`)し 「それは経営判断になるわね・・・上のレイヤーでディシジョンしてもらうしかないわ」

■ ブラッシュアップ (Brush up)

* 磨き上げること
J( 'ー`)し 「ようやく形になってきたわね。でもまだブラッシュアップの余地があるわ。週明けにもう一度見せなさい」

■ ローンチ (Launch)

* 立ち上げる、打ち上げる
J( 'ー`)し 「無事にローンチできたわね。おめでとう、今日はもう帰りなさい」

■ オフライン (Off-line)

* ネットに接続していない状態
J( 'ー`)し 「申し訳ないけど、休暇中はオフラインになってるわ。何かあったらメール投げといて」


以上、独断と偏見による、「IT業界のルー語 BEST40」をお送りしました。今回は40個しか紹介しませんでしたが、じつはストックはたくさんあります(笑)。


まだまだあるルー語

周囲にヒアリングしたところ、インセンティブ(奨励金、報奨金、意欲刺激、やりがい)、ニアリーイコール(ほぼ同じ)、オリエンテッド(方向付け、指向)、パフォーマンス(性能、機能、効率)、オペレーション(操作、運転、運用、工程)、スキーム(計画、体系、枠組み)、インタラクティブ(双方向、対話型)、ネゴシエーション(交渉、協定・取引などの話し合い)、アドホック(恒久的でない、その場しのぎ)、アクセシビリティ(情報やサービスに対する利用のしやすさ)・・・などなど、際限なくリストアップされました。

業界でしか通用しない用語を、社外やプライベートで使い過ぎると疎まれるので、相手との関係性を考慮しつつ、用法、用量、TPOを守って、ほどほどにご利用ください。


なお、シックス・アパートでは、ルー語の多用に陥らない開発エンジニア、プロダクトマネージャー等を募集しております。

中山順司

中山順司

1989年、高校卒業と同時に、極寒のアイオワ州の全寮制高校に入学。唯一の日本人として七転八倒で英語を学び、1990年にCovenant College(米・Georgia州)入学。エチオピア、インド、ウガンダ、ガーナ、南アフリカ、ペルー、韓国の留学生らと共同生活を送りつつ、心理学、生物学、社会学を専攻。1994年に卒業。

白い犬で有名な某携帯電話キャリアに新卒入社し、マーケティングと営業に携わる。2000年にネット業界に転身。旅の窓口(現楽天トラベル)で観光旅行コンテンツビジネスを立ち上げ、その後始めた個人ブログがキッカケで、ブログソフトウェアベンダーのシックス・アパートに入社。マーケティング、営業、パートナーリレーションを経て、再びマーケティングに。Six Apart ブログの運営もやってます。

三度の飯より、サッカーとロードバイクを愛する“日本一キモいお父さん”です。