Ingressのエージェントと課金型ゲーム利用者にみられる社会階層の溝

はじめに

「Ingressのリアル課金アイテムにありがちなもの」でも紹介したIngressというゲームアプリは簡単にいうとリアルな世界の陣取りゲームです。

実は私、まださほどこれをプレイしているわけではないのですが、Twitter上の#ingressタグをウォッチしたり、アプリ上のCOMMという掲示板のような欄でのユーザのやりとりを読んだりするのが楽しいです。

ある生活保護者が最近はまっていること

話は変わりますが、久しぶりにmixiにログインしたら知人で生活保護を受けている女性が最近はまっているアプリについて書いていました。

ポケコロというゲームだそうで、せっせとポイントを貯めれば無料でアイテムをもらえるけれど、お金を出して部屋をゴージャスに模様替えしている人もいるとのこと、一般的なタイプの課金型アプリと思われます。

参考:iTunes の App Store で配信中の iPhone、iPod touch、iPad 用 ポケコロ【無料】チャットもできる!かわいいアバター着せ替え&育成ゲーム~

ユーザ間のコミュニケーション機能を利用した10代の出会い厨が多いそうですが、中には1人だけの自宅で脱水状態になっている子、お腹を壊して途方に暮れている子、親から虐待を受けていることを涙ながらに語る子などをまま見受けるそうです。

自身もシングルマザーである彼女は、そんな子どもたちのSOSにアドバイスをするのが最近の生きがいになっているようで、毎晩のように複数の子供らを助けているとのこと。

ふだん、自分がログインしているFacebookやTwitterでは見かけない情報、あったとしてもあくまでも伝聞でしかない光景が実際にあるのだなと改めて思いました。

Ingressのユーザ層

さて、Ingressは「Ingressのリアル課金アイテムにありがちなもの」にも書いたように完全に無料でゲームを利用できます。

エージェント(Ingressのユーザをそう呼びます)になると、自分のレベルアップや所属している勢力のためにたくさん歩き回ることになるので、健康増進目的と合致してますますはまっていく人が多いようです。

実際にどんな人がプレイしているのかという全体像は把握できていませんが、少なくとも私から見える範囲ではそれなりに生活に余裕がある方たちのようです。

例えば、数年前からこんなリストバンド型の運動量計が流行っていますが、こういったデジタルガジェットをまっさきに購入したような方がIngressを牽引しています。

こういった背景から、ゲーム自体は無料でもリアル課金といって高価なウォーキングシューズや自転車を購入したり、飲食にお金を使ったりすることを楽しむエージェントが多いです。

なかには、お金はないけれど時間はたくさんあるという学生エージェントが昼夜問わず活躍していたりもしますが、このご時世「学生でいられること」そのものが贅沢なことであり、前述したポケコロのユーザとは社会階層が異なるといった印象です。

2つのゲームから見えるもの

Ingressはスマートフォンさえあれば誰でも無料で究極の次元まで遊べるので、本当だったらお金がない人向けのゲームともいえるでしょう。私もエージェント活動はそこそこにして、カフェで休憩するなどリアル課金をたくさんしていますが、スポーツクラブに入るよりはコストパフォーマンスが良いと評価しています。

ですが、ポケコロにはまっている彼女にIngressを勧める気にはならなかった理由はもうおわかりでしょう。

こうした課金型ゲームの胴元側の業界にいる私達の財布のひもは固いです。リアル課金のような意味のある消費以外行いません。そして課金型ゲームを利用する立場の方は、永遠にIngressのような無料サービスに興味を持つことなく生涯を終えるのかもしれません。

たかだか、ゲームアプリやソーシャル・ネットワークといったサービスに過ぎないクラスタの違いですが、社会を構成する要素の循環や相関を垣間見た気持ちになりました。

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