山口線の全線運転再開祝う記念式典=23日午前10時40分ごろ、山口市小郡下郷の新山口駅
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昨年7月の豪雨災害で、一部区間が不通となっていたJR山口線が23日、全線運転を再開した。初日はSL「やまぐち」号が運行し、新山口(山口市小郡下郷)―津和野(島根県津和野町)間の62.9キロで、約1年1カ月ぶりとなる力強い走りを披露した。
運転再開記念式典がJR新山口駅前であり、村岡嗣政県知事は「1日も早い運転再開が望まれていた。JR西日本をはじめ多くの関係者のご尽力のたまものであり、敬意を表し、心から感謝をしている」、渡辺純忠山口市長は「山口線が市民生活に重要な機関交通とあらためて認識した。山口線を市民と守り育てていきたい」と祝辞を述べた。
SL出発式では、同駅1番ホームで、来年のNHK大河ドラマ「花燃ゆ」に出演する優香さんと大野拓朗さんが、地元小郡保育園の園児と一緒にくす玉を割って全線運転再開を祝った。
SL「やまぐち」号は、全線運転再開を記念した特別なヘッドマークを装着し、満席となった乗客360人を乗せて津和野駅に向けて出発した。
SL「やまぐち」号は、蒸気機関車が2両連結する「重連運転」で運行。「貴婦人」の愛称で親しまれるC57形1号機を先頭に、「ポニー」の愛称で親しまれるC56形160号機が続き、レトロ客車5両をけん引した。貴婦人は、不具合により運転を見合わせていたが、22日の検査を経て重連運転の最終決定をした。
山口線は昨年7月28日の豪雨災害で鉄橋が流出するなどしたため、地福(山口市阿東地福上)―津和野間が不通となっていた。
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