いいお酒を飲んだ翌朝は目覚めがいい。
お酒が良質であることはもちろんですが、お酒を飲んだ相手がいいこともとても大切なことです。
午前中をのんびりと過ごして、地元近くに新規開店したラーメン屋さんに向かいます。
先ずは小田原坦々麺玄や@足柄上郡松田町、車で向かいましたが小田急線新松田駅から徒歩5分に距離にあります。
担々麺は日本全国で食べられますが、練りゴマの香りの赤いスープに緑の青梗菜、挽肉たっぷりを「担々麺」と思っていると、「これのどこが担々麺?」の系統がいくつか存在します。
川崎市南部に広がるニュータンタンメン(川崎のソウルフードと呼ばれるが、高津区、宮前区には店舗が現存しない)もその一つであり、四川@小田原市を筆頭(発祥ではない)とした小田原系担々麺も独特です。
※二つあると言うことは全国を探せばもっとあると思いますが、リサーチ不足でスミマセン。
今年7月に新規開店したこの店は小田原系担々麺を提供されていて、店先、店内、いずれの「たんたんめん」も「担々麺」ではなく「坦々麺」としているこだわりようです。
しかしながら小田原系担々麺の専門店ではなく、小田原系ラーメンと呼ばれる醤油ラーメンをも提供されているとのこと。
先ずは小田原系担々麺の確認から、と店内へ、店内は前ラーメン屋さんの居抜きでガランとしており、U字型のカウンターは全て長椅子なので15席程度、厨房は奥の部屋となっています。
券売機で食券を買って、アタリがでるとジュースが飲めるとのこと、もちろん私は外れました。
担々麺は辛さが「並辛」「辛口」「激辛」「超激辛」と四段階から選択できるのですが、食券を渡す時ではなく食券そのものが違います。
店員さんに食券を渡し、大きな壁掛けテレビを観ながらラーメンが出来上がるのを待ちます。
テレビもいいけど、調理が見えると嬉しいんだけど、お店にはお店の数だけ考えがありますからね。
程なくして坦々麺超激辛850円、小田原系担々麺の麺相にして多少アレンジされているようです。
系を名乗るのであれば系たる所以、系としての姿勢、が外れていなければ多少のアレンジは問題ありませんし、多少のアレンジがなければ時代に取り残されて衰退してしまうでしょう。
「他所では食べられない独自の担々麺」としてはしっかり成立していて、麺も浮かぶ粘度のスープ(餡)に縮れた太麺、最小限のトッピングの麺相を保持しています。
餡の味はどうかというと、系としては美味しすぎます。
美味しいか美味しくないかの基準は時代や客層と共に変わるため、現時点での美味しさに最適化するとしばらくすると飽きられてしまう。
お客さんに飽きられないように変えていけばいいのですが、それはそれで難しいと思っています。
餡から挽肉はしっかり感じられましたが、ザーサイは殆ど感じられないし、ネギは餡と共に茹でられておらず乗せてあります。
麻生製麺の太麺は餡に合っていて、小田原系担々麺としての食べにくさはそのまま、総じて美味しいです。
最後の方は酢を回し掛けてご馳走様でした。
店主さんに尋ねたいこともありましたが、厨房から出てくることが殆どなかったので、営業のご迷惑とならないように自粛しました。
いずれ、明らかになることもあるでしょう。
車を飛ばして隣町へ。
2010年にレッドアースとして開店し、幾つかの変遷を経てむら田三代目として、小田原ラーメン郁(いく)@足柄上郡大井町(ホームページ)が5月から営業されています。
水、金、土、日曜と祝日のみの営業、お店の生い立ちについて興味がある方は、お店のホームページを確認されて下さい。
駐車場はお店の右側に数台分、タイミング良く空いていたのですっと停めてから、お店へ。
レッドアースの開店直後以来の訪問ですが店内のレイアウトは覚えていて、左手が厨房、厨房に面したカウンター9席、厨房を背にした反対側の壁向きにカウンター6席。
カウンター席しかないので家族連れはちょっと厳しそうですが、そういう感じはこの辺りでは全く関係なく、満席に近い混み具合です。
券売機が無いので席に着いてメニューを見ると、ラーメン、もやしメン、竹の子メンと始まって、チャーシューメン、チャーシューワンタンメン、とラインナップは紛れもなく小田原系ラーメンです。
基本のメニューをお願いして、お冷やを飲みながらラーメンの出来上がりを待ちます。
座った席は壁向きカウンター席でしたので調理は見えませんでしたが、店員同士の掛け声で自分のラーメンの出来上がりを推測します。
程なくしてラーメン700円、むら田では「レンゲは竹の子メンから」と決まっていましたが、三代目はラーメンにも付けちゃうんですね。
写真を撮ろうとしてカメラを構えるとチャーシューの煮汁の香りでラーメンが見えない、これだよなあ、これこそ小田原系ラーメンだよな。
真っ黒な甘味のある醤油ダレベースと清湯の豚ガラスープ、であるとか、室伏の平打ち麺がぴろぴろしている、とか、チャーシューやワンタンが多い、とか、麺相は小田原系ラーメンそのものです。
がしかし、一番大切な必要条件はチャーシューの煮汁の匂いが充満していることであり、郁のラーメンは必要条件を十分に満たしている。
麺の茹で加減やスープの出汁はまだまだな感じはあるものの、短い引き継ぎ期間の中で「絶対に引き継がなければならなかったこと」だけはしっかり引き継がれいて、心の底から安心しました。
小田原系はここに一つ、継承されました。
また食べに来ます、ご馳走様でした。