にんじんの塔

ずっと UNDER CONSTRUCTION

寂しさは共有出来ないからね~ニシノユキヒコの恋と冒険~

表題は、映画「ニシノユキヒコの恋と冒険」の中の台詞です。


映画『ニシノユキヒコの恋と冒険』予告編 - YouTube

イケメンで仕事もしっかりこなし、とにかく女に優しい希代のモテ男ニシノユキヒコ(竹野内豊)は、ひたむきに本当の愛を欲していた。10年前に人妻(麻生久美子)と関係を持ち、元恋人(本田翼)と二股で会社の上司(尾野真千子)と職場恋愛に至り、料理教室で出会った主婦(阿川佐和子)もとりこにしてしまうなど、彼の周囲には常に女性たちがいた。彼女たちの欲望を満たすべくひたすら尽くすニシノだったが、最終的にはみな彼から離れていってしまい……。

真実の愛を求め恋愛遍歴を重ねる男ニシノユキヒコの生きざまを描く、芥川賞作家・川上弘美の連作短編集を映画化したラブストーリー。美男で仕事も順調、女性の扱いもうまい究極のモテ男だが、必ず相手から別れを告げられる主人公を竹野内豊が切なく演じる。メガホンを取るのは、『人のセックスを笑うな』が好評だった井口奈己。ニシノを取り巻く女性たちには尾野真千子成海璃子木村文乃麻生久美子阿川佐和子ほか豪華女優陣が出演している。

映画『ニシノユキヒコの恋と冒険』 - シネマトゥデイ

 
もともと川上弘美さんの作品が好きで数年前に原作を読み、映画化を知り読み返し、楽しみにしていた映画。竹野内豊さんも大好きな俳優なので、彼の良い男っぷりを堪能するのに最高の映画でした。でも、やっぱり原作の方が好きかなあ。

女性の欲望に敏感で、それに応える術も持っているユキヒコは、すぐに女性を魅了してしまう。けれど、自分と一緒にいても満たされない彼の心に気付いた女性たちは、いずれ彼の元から去っていく。
彼の満たされなさの原因について、小説には書かれているのだけれど、映画ではカットされているので、映画だけ観るとひょっとしたら単なる“目の保養”になってしまうかもしれない…(美男美女が戯れている様を観られるだけでも、十分素敵な作品だと思います)。小説とあわせての観賞をオススメします。

ニシノユキヒコの恋と冒険 DVD(特典DVD付2枚組)
 
ニシノユキヒコの恋と冒険 (新潮文庫)

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ところで、ブログタイトルの「にんじんの塔」というのは、世田谷区三軒茶屋にあるキャロットタワーを和訳してみたもので、三軒茶屋は私が以前交際していた恋人と過ごした街です。

その彼と別れた後に関わりを持った男性たちに対して、私は“ニシノユキヒコ”的であったように思う。

東京という街の素晴らしい点は、人口が多く様々な価値観の人がいるところだ。
なので、もう若くはない私でも男性から好意を持ってもらえることがあったけれど、彼らといても私はどこか満たされなかった。それまでの恋愛は、故郷から離れて暮らす寂しさを埋める側面もあったけれど、今は違う。互いの熱量の異なる恋愛に嫌気がさし、彼らは去っていく。

もちろん、故郷から離れて暮らす寂しさは今でもあって、でもそれだけで誰かと一緒にいたいと思えるほど若くはない。若いと寂しさを我慢出来ないという意味ではなくて、性格が出来上がり、合う人合わない人が明確になってきたというか…。

映画については微妙な解説をしてしまったけれど、主題歌である七尾旅人さんの「TELE○POTION」が気に入り、今もよく聴いている。


七尾旅人(TAVITO NANAO) TELE〇POTION (Official ...

会いたい気持ちには baby 特効薬なんて無いみたいで
携帯と飛行機とどっちが近づくか考えたりもして

 
今、帰省から戻ったばかりで、かつ体調も悪いのでナーバスになっている。
私が実家に帰ってきたと知ると一目散に会いにきてくれる親戚の女の子の無邪気な笑顔を思う。もう軽くは無い身体で飛びつかれて、おばちゃんちょっとしんどいけど、あんな風に会いたい気持ちを表現してもらえると、容貌にしろ考え方にしろ、私がどんなに変わっても私は私で、そして私が生きていることが大切なんだとしみじみ思う。
東京に戻った日、LINEで「ねえねえ、一人で寂しくないの?」と聞かれて、「寂しいに決まってるじゃん!」と言ったら、「じゃあ、毎日LINEしてあげるからね」と言ってくれた。
寝返りも打てない、言葉も知らない頃から知っている子が、私がミルクを飲ませ、おむつを換えたこともあった子が、こんな風に大人を気遣えるまでに成長して、私は一体その間どれだけ成長したのだろう…なんて思ったりもして。あと何度、おんぶしてあげられるだろうか。

今よりずっと恋愛至上主義的であった頃の私の言い分として、「友人はずっと友人のままだけれど、恋人はいずれ家族になるかもしれない人だから」という思いがあった。(もちろん、恋人がいようがいまいが、仕事や生き方が変わろうが、交遊の続いている友人も大切だけれど、きっと家族になることはないだろうから)

「恋人なんて要らない」「結婚願望なんて無い」と言うのは簡単だけれど、家族に恵まれたからこそ、私も家族を作りたいのだ。しかしまあ、人生うまくいかないものですね。