素朴な疑問です。(魚に限らず、動物全てに言えるのですが、ここではわかりやすくするために魚にします)
人間はやはり優先的に美味しい魚を釣ろうとしますが、魚にとって美味しいということは人間などに捕まえられやすくなります。
魚の生きる目的は生殖、種を増やすためだと思うのですが、種を増やすのが目的だとすると、マズくなってしまうほうが人間に釣られなくてすむのではないでしょうか。
仮に人間が釣る量は全体的に見れば、少ないとしても、全ての魚にとって、マズイと感じられる味になれば、他の魚に食べられることが少なく、どんどん種を増やすことができるのではないでしょうか。
例えば、マグロは美味しいですが、そのため人間が釣ります。マグロがマズければ人間が釣る量は減るので、結果的にマグロの量が増えて、マグロ的には嬉しいんじゃないかと思ってしまいます。
泳ぐスピードが早くなるとか、省エネで生きていくことができるという進化があるのですが、「マズくなって食べられにくくする」という進化もあっていいのではないでしょうか。
長年の疑問です。詳しい方、教えていただけると嬉しいです。
魚が美味しいから食べると言うより、美味しい魚だから食べられる(食卓に上る)のじゃないでしょうか。
「美味しい」というのは、食べる側の感覚で、捕食側の進化の産物だと思います。
一方、美味しい魚は、(人間の)乱獲により、自然の中では数を減らしているもの事実です。きちんと保護しないと、「美味しい」魚は(人間により)淘汰されるのかもしれませんね。
そうなると、将来的に不味くて食べられない魚ばかりが残ることになりますが、そうなったらなったで、その魚を美味しく食べられるように人間側が進化するのかもしれません。(そうか加工・調理するか)
・生命を維持する程度の栄養があるものをうまいと感じる。栄養を全く備えずに生きていくことはできないため100%マズイというものはない
・移動できない野生の植物は苦み、アク、渋み、毒などを備えることで虫や動物といった天敵に備える(例:渋柿。でもユーカリのようになお天敵コアラがいる場合もある)トゲ、多産という手もある
・移動できる野生の動物、魚は天敵に対して多産、擬態などほかの戦略が有利である場合がある
・マズいだけで栄養はあるのなら、突然変異でそれをウマいと感じる悪食の天敵がでてきたときにやはり好きなように食べられてしまう(エイのホンオフェなど)
・なお、遺伝子の偶然で強烈な神経毒がある、消化できないなどといった不快を与えることに成功した生物は一旦天敵がいなくなる(例:スズメバチ)が、天国になったあと地獄がまちうけているのは世の常。たとえば、さらに上位の種が多く生きている食材を食べるようになり、適合するなど。
・このような細かいバランスがつみかさねられて現在の生態系ができた。
あらすじでいうとこうなります。よくいわれます「なまこやウニを最初に食べたやつはエラい」と。人類は知恵有る雑食ですから、あらゆる場所から栄養を得ているわけです。
詳しいご回答、ありがとうございます。とてもタメになりました。
なるほど、栄養があるものは美味いと感じるのですね。そういう視点はなかったので、勉強になります。
渋柿、なるほど。ユーカリはコアラだけが天敵なのですか…!
多産、擬態、そういう戦略もあるのですね。
突然変異の悪食の天敵…たしかにそれは脅威ですね!あぐらをかいて楽できないですね。
スズメバチは確かに強いですが、地獄があるのですね。。。
例もあり、とてもわかりやすいです!!本当にありがとうございました!!
ありがとうございます。実はいろんな魚で釣れていて(マズイ魚も)、でも食卓に上る僕達が見ているのは美味しい魚だけということと、私たち人間の感覚が進化しているとのことですね。
2014/08/25 14:04:06加工、調理の技術は確かに上がっていますよね。魚が~というよりは、人間のほうなのですね。ありがとうございます。