いくつかの連載漫画を追いかけているのですが、もっとも続きが気になるのが山崎紗也夏先生の「サイレーン」。週刊漫画雑誌の「モーニング」で連載していて、単行本は現在4巻まで発売中です。
簡単なあらすじのようなもの
武蔵県警機動捜査隊でバディを組む里見 偲と猪熊 夕貴。この二人は仕事の上で相棒なだけではなく、職場には秘密の恋人関係でもある。恋人同士ということが知られれば、確実にどちらかは異動させられてしまう。今の部署は二人の希望である捜査一課目前のポジションであるため、波風を立てずに過ごしたいと考えている。
里見と猪熊がある変死体発見現場で出会ったのが、橘カラ。誰もが目を引くようなこの美女が、なぜか二人の周りをうろつきだす。あるときは事件に巻き込まれた被害者として、またあるときはイノ(猪熊)と同じジムの会員として…。いったい、彼女は何が目的なのだろうか。橘カラの存在に引っ掛かりを感じた里見は、個人的に尾行を始めるのだが…さてさて。
ジャンルとしては、サスペンス・サイコスリラーになるのでしょうか。著者によるとこの作品で「悪女を描きたかった」とのこと。悪女にまつわる物語を警察側から描くことによって、仕事ものとしても面白く読めました。
「サイレーン」は一気にグイっと、最新刊まで読むのがお勧め。続けて読むことで、じわじわと迫り来る橘カラの不気味さをじっくりと味わうことができます。何を考えているのかわからないから、なお怖いんだよね。隙のない完璧な美女っぷりも怖さを増幅させている気がする!
今週号のこの冷めた顔が恐ろしい…!
次回のモーニング誌上では、謎だらけな橘カラの過去が語られるみたい。彼女のまるで理由のわからない行動について、少しでも見えてくるのかな。見た目通りの年齢ではないことは作中でも語られてるのだけど、ネット上では性別すら怪しまれてるからな…!*1
この作品について(と、いうかキャラについて、か)あえて難を言えば、イノはあまりにも油断しすぎじゃないか?ってところでしょうか。里見くんも一人で突っ走りすぎだしなー。最新話を読むと「里見くん頑張れ!」な気持ちになるけどね。
単行本表紙の装丁も毎回面白いよ!
SEI WITH MASTER OF RAMの印藤勢さんにより、「サイレーン」のイメージソングも作られています。印藤さんは作品中に登場した月本クリニック院長のモデルにもなった方なのですが、この院長がまた困った人で…。
*1:カラは謎の力持ちっぷりも発揮している