先日、童貞力という言葉をtwitterでつぶやいたところ、ブクマがつき思わぬ反発を招いてしまいました。一部の人には話が通じていたものの、実はそれほど知られていない言葉だったのですね(;´Д`) 私もはてなで知った言葉なのに……。
photo by Desserts of The World Festival
童貞力とは何なのか?
正直、ツイートについては「わかる人にだけわかればいい」と思うのですが、これから話す内容にも関連が深い言葉なので説明しておきたいと思います。言葉の初出は2001年頃。みうらじゅん&伊集院光コンビが言い出した言葉のようです。共著『D.T.』の帯*1にも記されています。この本で彼らは童貞力を次のように語っています。
童貞であることはマイナスではない。その鬱屈の日々が想像力と創造力を育む。だからといって童貞でなくても構わない。心が童貞であれば、人生は味わい深いものになる。
しかし女子が女子力をこじらせるように、童貞力もこじらせれば思わぬ方へと力が働いてしまうのですね。私がツイートでつぶやいていたのはこちらの童貞力でした。
男子にとって「他者に認められる」ということは、先生とか塾に認められるとかではなくて、クラスの人気者になる=女子にモテるということですから、どれだけ勉強ができても自己顕示欲が満たされることはないわけですね。で、この層に属する男というのはそれから何年もかけて「童貞力」を強めてゆくわけです。みうらじゅんがよく言う「童貞をこじらせる」というやつです。
ブログの著者は、この童貞力を「自己による自己に対する評価 > 他者からの評価」な状態と説明していました。承認欲と顕示欲が入り混じり、中尾彬のマフラーのごとくねじれにねじれて首を絞めている状態です。
恋愛はふたりだけの甘いヒミツ
話は変わって。オフ会の場でプロポーズをしたとあるカップルが話題を集めています。その後プロポーズをした男性は「彼女が傷ついたのは批判のせいだ」と主張して、オフ会に参加した批判者と揉めています。ここではトラブルの詳細に触れるつもりはありませんし、個人を糾弾するつもりもないので個人名は出しません。
そのプロポーズをした彼のブログには「ナンパしたフランス人と暮らす~」のキャッチコピーが煌々と輝いていました*2。もちろん文化の違いは立派なコンテンツになると思いますし、先行事例には中国嫁日記もあります。とはいえ、私は戦利品のような扱いだなぁと感じていたのです*3。
「ウォッチャーのウケを狙っていた」だとか「ブーイングや罵声を想定していた」だとか*4 ……。今回、トラブルでの言い分を拝見した時に、感じていた違和感に確信のようなものを覚えました。あぁ、やっぱり彼女のほうを向いていなかったのだなぁと。意識の先に彼女はいなかった*5。
もちろん誰だって初めから恋愛上手ではないし数を重ねるうちに、パートナーの有無や交際経験そのものも特別ではなくなるのだと思います。また仔猫が甘咬みを覚えるように、わがままを言いあったり束縛してみたり、価値観をぶつけて喧嘩したりしながら距離感を掴んでいくものだとも思います。
でも最低限、守らないといけないルールがある。大切な人とのプライベートは他人にベラベラ喋ってはダメ*6。それはもっとも身近でパートナーを傷つける行為になるから。
プライベート、特に恋仲を晒す行為はセキュリティホールの開示と同じ。理不尽な批判に晒された時、守ってあげられないどころか我慢を強いることしかできなくなる。それじゃパートナーは不満と不安の涙で塩漬けになるでしょう。信頼関係をみずから崩すようなものです。
AMAISEIKATU×ANNA KARINA - YouTube
いつでも そばにいてね
二人だけの 二人だけの 甘い生活
Amai Seikatsu〜La Douce Vie〜 (テイ・トウワ) 歌詞情報 - goo音楽
幸せはひけらかすものではなく噛み締めて味わうもの。特に恋愛は甘い蜜だから、隠しておかないとたくさんの虫が寄ってきて食われてしまう! ……って、私の心のなかの美輪明宏が言ってた。
二人の世界は二人でお守りくださいませ。信頼関係を大切に。
童貞力に関するおまけ
童貞力を回復する奇跡のアニメ「謎の彼女X」 - エキレビ!(1/3)
処女と違って「童貞」は一度や二度の性交渉で失われるような柔なものではないらしいです。
典型的なサークラ系女に引っかかった童貞 - Togetterまとめ
このTogetterは童貞力の高さが引き起こした自爆エピソード。
D.T.の起源 - 古田ラジオの日記「Welcome To Madchester」
2005年の記事。こちらのブログにはDTカテゴリもありました。
2012年の童貞力称賛エントリー。ポジティブな内容です。
▶紙ジャケ仕様には未発表のinstrumental versionも収録されています。
- アーティスト: TOWA TEI,Bebel Gilberto,J.Cardwell,N.Diggs,野宮真貴,A.Lindsay
- 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
- 発売日: 2007/04/18
- メディア: CD
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*1:参考:https://twitter.com/kengo0727/status/465075959113072641
*2:8月に入ってからは、なぜかブログデザインを変更しています。
*3:本人は否定されると思いますが、客観的にはそう見えています……。
*4:はてなブックマークのオフ会から約1ヶ月経ったのに、まだコウモリ夫妻から粘着されています。 - 一人暮らし・フリーターでも30歳までに1000万貯蓄出来たよブログ。
*5:同性に向けての脱童貞アピールになっていました。
*6:ネタにするのはせめて失恋して時間が経ってから。