読みたいと思った技術書を買ったけれど、半年たっても読了できていないとか、最初の10ページだけ読んであとは読んでいない。読み終わったけど最初の方は忘れていて書籍の内容が自分の中で体系化できていない。そしてそれを後悔しているという人がいると度々聞きます。
自分もそういうことがあるのでなんでそうなってしまうのか振り返ってみました。みんなどうせこうだろ?とかではなくって、僕はこうだったわーっていう感じ。
基本的には次の3つかなぁと思います。
- 先送りにしてしまう
- 前回読んでから今回読むまでの期間が長過ぎる
- 書いてあることを復唱するだけになっている
つまり
- 先送りにしない
- 出来るだけ短い期間で読み切る
- 要約と応用事例を考える
を徹底すればだいたい読めます。これを出来ないときは買わない方がいい。と僕は割り切って書籍を買ったり借りたりするようになりました。(課される場合は別です。)
先送りにしてしまう
皆さんの私生活がどれくらい暇なのかもしくは忙しいのかは知りませんが、例えば平日のうち3日くらいは1時間ずつ勉強する機会を自分で設けられるとしましょう。土日は1日くらいを3時間とか。
でも、それらのうち何回くらい「あぁー、今日はパスー」とか「Twitterで時間つぶしたー」とか「眠いー」とか「艦コレで時間がー」とか「懇親会だしー」とか「踊って疲れたー」って思うかです。
あくまで僕の経験ですが、そういうときって「月曜日にさぼるかわりに今週は火水金でやろう」とか思うんですけど、たいていやりません。もうダメの典型ですね。習慣的に火曜日にモチベーションないのに、火曜日にモチベーション高めるの難しいんですよ。
技術書を使うような勉強って締め切りと評価がないので、いくらでも先送り出来るのがこういったさぼりグセをさらに歯止めきかなくするところです。
勉強したいと思ったら、まずは素直に自分が一ヶ月でどれくらいの周期でどれくらい勉強に時間をあてているのかを計測しましょう。
「勉強可能な時間」はたいていは「勉強している時間」より短いです。自分が勉強するということに対して習慣づいていないと「勉強可能な時間」には「残業できる時間」も合わせています。そして残業時間でやったものはろくな成果に結びつかない。
前回読んでから今回読むまでの期間が長過ぎる
一ヶ月に10時間ほど時間を取れると仮定して、でそれが2週間おきに5時間ずつだとしましょう。2週間前に初めて目を通した文書についてそれほどハッキリ覚えられているのでしょうか?僕はあまり覚えられません。覚えているときは、その内容を使った作業か発展させたものをその2週間ずっと使っているときくらいです。でも、それだったらその書籍をむしろ職場かどっかに持っていって日常的に読み直していてもいいくらいです。なので、そういうのは除いて、現状ではあまり使う機会のないものについて2週間ごとに読み進めているときですね。
自分が得意な分野だったらスラスラと覚えられるので、もしかしたら大丈夫かもしれません。で、それ以外の分野だったらたぶんダメです。覚えられないし、そもそも5時間で進む量がとても少ない可能性の方が高いです。
書いてあることを復唱するだけになっている
分野にもよりますが、書いてあることを復唱するだけのような読み方をしているとあまり身になりません。大抵のものは応用がききます。そしてそれを適用出来る場所を発見したり、組み合わせたりして効果的に今よりよくしていくものかなぁと思います。
学び始めはなかなか適用する場面を発見したり、組み合わせ方を思いつかないかもしれませんが、それは天から降ってくるものではなくて、基本的には自分で発見するものです。(もちろん形式知にしていくことは大切ですけど、知識を得る側にとっては限界があります。必要な知識全てが形式知化されているとして、自分にとって最適な知識を自分で探し出せるほど、まだ方法論やシステムは発達していません。)
復唱すること、真似ることは上達への近道です。それは間違いないのですが、真似ることは基本的に「真似ながら自分なりの何かを探す」という最初の手段であって、真似ることがゴールではないはずです。
まとめ
どう変えたらいいのかという僕なりの結論は上に書いたように次の3つです。
- 先送りにしない
- 出来るだけ短い期間で読み切る
- 要約と応用事例を考える
で、僕はこれが出来ないと思えるときには対象の勉強をしないようにしています。技術書だって時間だって無料じゃないですからね。非効率な勉強のために使った10時間があればもうちょっと健康になれるかもしれないし、得意分野ならちょっと上達できるかもしれませんし、語学の勉強をできるかもしれません。でも、必要だったら他の何かを調整して計画段階で変えるべきです。「○○強化プロジェクト」とかにして、日常生活や職場での過ごし方を変更します。
なんにせよ、ROIが低すぎる勉強はやめたほうがいいってことでしょうか。まぁあんまりこういうこと言うと「勉強できる時間が少ないからやらない!」って人が増えてしまうのかなぁとか思うのですが、自分の幸せとか楽しさとかが重要ですし、勉強しないことが原因で仕事なくなったり信用減ったとしたらそれは君の判断が間違っていたというだけではーっていう気がします。ある分野でのスキルアップや投資は手段であって、幸せになるという目的のために使えばいいのでは。。。で、スキルアップや投資自体が幸せなのが趣味になるものではー。とか思います。
※ゴール指向っぽいのは僕の癖です。
IMPACT MAPPING インパクトのあるソフトウェアを作る
- 作者: Gojko Adzic,ゴイコ・アジッチ,平鍋健児,上馬里美
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2013/12/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (4件) を見る
ソフトウェア・プロセス改善のROI―プロジェクト・マネジャーとソフトウェア・エンジニアのためのメトリックス
- 作者: デイビッド F.リコ
- 出版社/メーカー: テクノ
- 発売日: 2006/11
- メディア: 単行本
- クリック: 3回
- この商品を含むブログを見る