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【ゴルフ】

桃子 2年9カ月ぶり攻め勝った

2014年8月25日 紙面から

CATレディース最終日、優勝を果たし、感極まった表情を見せる上田桃子=神奈川・大箱根CCで(沢田将人撮影)

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◇CATレディース<最終日>

 ▽24日、神奈川県足柄下郡箱根町・大箱根CC(6701ヤード、パー73)▽曇り、気温23・2度、風速3・5メートル▽賞金総額6000万円、優勝1080万円▽54選手▽観衆5106人

 3打差2位から出た上田桃子(28)が5バーディー、1ボギーの69で回り、通算9アンダーで逆転優勝を飾った。2011年11月ミズノクラシック(米ツアー資格で出場)以来、2年9カ月ぶりの通算10勝目。ツアーに千両役者が1人戻ってきた。前日まで首位の森田理香子(24)=リコー=は1打差の8アンダーで2位、6アンダーの3位にイ・ボミ(韓国)が入った。

 ショットメーカーの桃子が序盤からガンガン、ピンを攻めた。「1番パー5で2オンして、8メートルのイーグルパットをショートしてしまった。これはいかん、相手にスキを与えると思って…。きょうは逃げない、嫌がらない。ショットもパットも攻め抜くって自分に言い聞かせてた」という。

 4番で残り136ヤードの第2打を9番アイアンでピンそば30センチに、7番では残り118ヤードをピッチングウエッジで50センチにつけるショットで、バーディーを積み重ねた。

 12番、182ヤードのパー3で、この日5つめのバーディーを奪い、ついに森田を逆転。「11番ウッドで2メートル弱に。今年の4月から、3年ぶりに(クラブセッティングに11Wを)入れたんです。米ツアーでの6年間、自分にないものばかり追い求め、自分の持ち味を見失っていたことに気づいた。だから道具も得意だったものを戻そうと思った」。古い味方が援護した。

 そして終盤のピンチを救ったのは、不調時に磨いてきたパッティング。15、16番で決めたいずれも3メートルのパーパットは、勝利から遠ざかっていた2年9カ月の間に身に着けた、桃子の新たな強さだった。「9番の2・5メートルと、あの2つ。3つのパーパットがきょうの(優勝の)キーポイントだったと思います」

 史上最年少賞金女王の勲章を引っ提げて、米ツアーに乗り込んだのは08年。目標に掲げていた米本土Vは実現できぬまま13年でシード権を失い、日本に戻った。「上田桃子らしい、泥くさく攻めるゴルフ」を取り戻す中での通算10勝目だった。「2年9カ月…な〜がかったです。本当に長かった。でもこれは復活Vじゃない。新しい私のスタートです」と桃子。久しぶりのVの歓喜とともによみがえった自信が、桃子のゴルフを変えそうだ。 (月橋文美)

 

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