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世界の富は、85人の富豪たちの手に:生活レヴェルの高い国トップ10、ワースト10

国際連合の人間開発報告書によると、世界の85人の富豪が、35億人分に相当する財産をもっている。人間開発指数の上位はノルウェー、オーストラリアに次いでスイスが3位に入り、下位はアフリカの国々が占めている。

 
 
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TEXT BY SIMONE COSIMI
TRANSLATION BY TAKESHI OTOSHI

WIRED NEWS (ITALIA)

wlablack/Shutterstock.com

世界を見回したとき、いまがいい時代だとはなかなか言えない。生活の質や教育、経済の向上は停滞しているし、自然災害や政府の馬鹿げた政策、何百万人もの人々を飢えさせている紛争など、理由はさまざまだ。

この破滅的な状況を説明するのに、あるひとつの要素を見るだけで十分かもしれない。それは、世界で最も裕福な85人が、世界の半分にあたる35億人の貧しい人々と同じだけの財産を所有しているという事実だ。

いま世界では、22億人以上の人々が、国際連合開発計画(UNDP)が「多次元貧困」(multidimensional poverty)と定義する貧困のなかで暮らしている。これはすなわち、不十分な教育、劣悪な生活水準、非常に低い収入、労働、暴力までさまざまな要素を含んだ劣悪な状況だ。さらに12億人が、平均して1日に1ユーロ以下で暮らしている。

これらは、毎年刊行される「人間開発報告書(Human Develop Report)」で国際連合が発表したばかりの数字のいくつかに過ぎない。1990年以降、地球全体の人間の発展の問題点を指摘している文書だ。そこからは、世界人口のほぼ80%が社会的保護を欠いており、12%(8億4,200万人)が飢えに苦しんでいることがわかる。

さらに、最も悲劇的なシナリオは別にしても、先進国にも深く関わる要素が1つ浮かんでくる。世界の労働者のほぼ半分が就いている仕事は、非正規もしくは一時的なものだ。そして、教育レヴェルが向上しているのに対して、経済にはもはや提供すべき雇用がない。これはとりわけ西洋がそうだが、アフリカにも言えることだ。

「グローバリゼーションは、国々を結びつけ、より多くの機会を生み出しました」と、人間開発報告書局長、ハリド・マリクはコメントした。彼は、数週間前に東京で発表された調査の主要著者だ。「しかし、景気後退のようなある種の出来事が、より急速に拡大するというリスクも増加しました」。

※この翻訳は抄訳です
 
 
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