オリックス−楽天 1回表無死、松井稼頭央は右前に日米通算2500安打目を放ち、贈られた花束を手にファンの声援に応える=京セラドーム大阪で(いずれも山口登撮影)
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◇楽天8−4オリックス
楽天は1−2の2回に松井稼の4号3ランで逆転した。その後も6回に枡田の3号ソロ、8回には3者連続適時打で3点を挙げるなど効果的に加点した。オリックスは先発した吉田一が序盤に失点を重ね、6イニング5失点と誤算だった。
金字塔を打ち立てた。1回。楽天の先頭打者として打席に立った松井稼が初球を中前にはじき返した。日米通算2500安打。「これだけ長く野球をやらせてもらえていることに感謝したい」。2回に決勝の逆転3ランを放つなど3安打4打点。大記録に自らの祝砲で花を添えた。
メジャーで615本。そして、この日の1本目で日本通算1885本。プロ21年目の大ベテランは「ピンとこないね」と笑う。それでも、一塁上で花束を受け取ると、両軍ベンチのスタンディングオベーションに手を挙げて応えた。
久米島での春季キャンプ。1日に2杯までと決めているビールで喉を潤しながら「40歳のシーズンまではショートを守る」と誓いを立てた。最下位で若返りを図るチーム方針もあり、21日からは人生初の左翼守備に入っているが、まだまだ気持ちは若い。
持ち味の打撃も衰えはない。イチロー、松井秀ら9人しか到達していない記録も通過点。「オレは日本通算2000本をやりたいんだよね。これからも一本ずつ積み重ねていくよ」。
残り113本のカウントダウンを想像し、ニヤリと笑った。(井上学)
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