タンカーの航タンク内等担いで上がる時が困難な場合、人の体をしっかり支え吊上(下)げることが出来る救助用の物。
タンカーの航海中には、燃料(C重油)の加熱用や、電気を発生させるタービン発電機の動力源として、蒸気が必要です。航海中に必要な蒸気は、主エンジンから出る排気ガスの熱を利用した『排ガスエコノマイザー』にて発生させています。『排ガスエコノマイザー』は主エンジンのターボチャージャーから出た排気ガス(約310℃)を、大気に排出する煙路に配置されたチューブ(内側にはボイラー水を通している)のことで、このチューブで蒸気を発生させます。チューブを通り抜け熱交換した排気ガスの温度は、150℃程度となっています。
「艫脚(ともあし)」参照
高気圧から低気圧に風が流れる原理を利用して、風を背に受けて立つと高気圧を背にすることになり、その状態で左手を斜め前方(真横+30度)の方向に延ばした方向に低気圧があることから、風に対する経験則として、古くから航海者の間で用いられた法則のことをバイスバロットの法則という。
荷主の意向、積荷の内容、船舶の能力、桟橋の構造、船の現在地、天候の状況等総合的に勘案し、適当な船を手配すること。
船舶を常に運航し得る状態に保持するための必要諸経費(船費~減価償却+修繕費+保険料+金利)を,1ヵ月(30日)・1重量トン当たりに換算表示したものをいい,次のような式で計算される。 年間船費÷(重量トン数×年間稼働日数×1/30)=H/B したがって,C/B(チャーター・ベース)がH/Bを超えるときは採算は黒字であり,C/BがH/Bを下回るときは赤字となる。
船首水没部に左右舷に通じる通風孔を設け、この中央に推進機を取り付けて船首を左右に移動させる推進装置。狭水路の離着桟や方向転換に便利な装置。⇔(反)スタン・スラスター(Stern Thruster)。バウ・スラスター、スタン・スラスターとも船側にあることから、サイド・スラスター(Side Thruster)ともいう。
「バイ・ザ・ヘッド」参照
港湾内で船舶が比較的安全に停泊することのできる水面をいい、一般に防波堤、護岸等の外郭施設や、岸壁等の係留施設によって囲まれている。
油面から蒸発する引火性ガスと空気が混合した時、何らかの原因で点火した場合、引火爆発する濃度(空気中の当該ガスの濃度(混合割合)範囲を指す。上限をUEL (Upper Explosive Limit)、下限をLEL(Lower Explosive Limit)と呼んでいる。例えば、アセトンの場合、UELが12.8%でLELが2.5%で、逆に言えばその範囲外であれば、爆発しないということになる。
主に風雨に曝される甲板のこと。最上部にあることから露天甲板とも言う。多くの船舶などでは上甲板は通常、露天甲板であるが、自動車運搬船や大型客船などは上甲板の露天部分はほとんどない。
ガソリン、灯油、軽油等透明な軽質石油類の総称。⇔(反)黒油(こくゆ)
埠頭・桟橋の中で、船を係留する場所。
多品種・多目的の液体貨物バラ積み船。小区画のタンク構造となっており、通常、外航ケミカルタンカーのことをさす。
船主が船員を配乗せずに、船舶を一定期間用船者に貸し渡す契約。
ボールバルブと同様に弁軸を90度回転する事により開閉を行う。またゲートバルブと同様に開閉バルブとして使用される。「蝶形弁(ちょうけいべん)」ともいう。
タンク内を洗浄するために清水を噴射する装置のこと。360℃回転し、タンクの内壁を隈なく、洗浄する。今は、固定式(タンク)になっている。
一代限りの船。解撤権を購入していないので、この船を代替しようとしても次の新造が認められない船。一代限り船専用のマーキングとして白と赤の線を船体を巻くように左右の舷にペイントしていたので、このように呼ばれるようになったもの。現在はマーキング表記方法が若干変更となり、左右のそれぞれの舷の中央部に白・赤・白の長方形のマークが付けられている。
アンカーが海底に船を繋ぐための力。底質が砂の時は小さく、岩等は大きくなる。
ある物質において、他の火源がなくても、自ら継続的に燃焼を起こす温度のこと。ガソリンで246℃、水素は580~600℃程度。
回転や往復運動などのような運動部分の密封に用いられるもの。
船の甲板にある艙口(そうこう)、船倉口、昇降口。昇降口の蓋、艙口の覆い。
タンカーから化成品などを荷揚げする際、配管の中に残存している前航の貨物あるいはタンク洗浄水などを事前に洗い流す作業を端切りという。ふつう本揚げに入る前、少量の貨物を別の小タンクに流して行う。使われた少量の貨物は、汚損貨物(Slop Cargo)としてスロップ・タンクやドラム缶などに収納される。
空船時、または、積荷が少ない時船体のバランスを取るため、船底に入れる水のこと。Ballast…船の底荷
荷物を梱包したり、コンテナ化せずに、直接船倉(タンク)に入れる積荷のこと。
「隔壁」(かくへき)参照
球状船首。水面下でふくらんでおり、形が球根状で、波の抵抗によるエネルギーのロスを少しでも軽減する為に考案されたもの。実際の波とバルバス・バウの波と干渉し合って、波の発生を少なくすることが目的。魚雷形、円筒形、楕円形、水滴形、ラム(衝角)形等がある
船舶が燃料を補給すること。
割増料金。危険負担や燃料油などの急激な値上りのため、既に定められた通常の料金の適用が困難な場合に定める付加料金。燃料費の値上りに伴い運賃にその分算する場合、バンカーサーチャージという。Bunker…石炭船の時代の船の石炭庫。今は、船の燃料油。Surcharge…追加料金、(荷)の積み過ぎ、過重、不足税
船が航行中、波浪の衝撃を受けて外板やフレームなどに損傷を生じるのを防ぐために船首部及び船尾部に特別の補強を行なうこと。
航路や貨物は一定ではなく、それぞれの航路・貨物により1航海毎に運賃が決定する仕組み。月毎の繁閑により、月間の合計運賃も変動する。⇔(反)専航船
船舶を所有・運航することによって生じる、船主又は運航者が負担すべき経済的損失を填補する保険。従来の船舶保険や貨物保険では、主に船体と貨物のみが付保の対象でしたが、P&I保険では、人(船員や旅客)や海洋汚染、港湾設備等への損傷等も填補され、また、荷主(又はその保険会社)から求償された貨物の損害も補填する仕組みとなっています。船主同士の互助組合(Protection Club)が発端で、その後積荷に対する損害を含めた補償(Indemnity)を取り入れたProtection & Indemnity Club(船主相互保険組合)が誕生しました。日本では、一部民間損害保険会社も、取り扱うようになりました。Protection…保護。他からの賠償請求をプロテクト(防御)するという意。Indemnity…補償…損害賠償の保証。
投げ綱。ヒーブライン、もやい索ともいう。着桟時に係船索を送るために使用する直径5㎜程度の細索。係船索の先端に取付けて、着桟の際に船上から岸壁に投げる。遠距離まで投げ易い用にその先端は重くなっている。
ビームはフレーム(肋骨)を上部甲板で連結し横強力を保つ部材のこと。(関連語句:フレーム)
傾斜した台車を水面上の船体下に卸し船体を機械力で引揚げ上架させて、船台車と共に所定の場所に引揚げ支柱で完全に定着させるもの。
配管内にPIG(ピグ)と呼ばれる管内移動体(主にゴムや発泡ポリウレタン製)を入れて、窒素や水で押すことで配管内に残る残液をタンクに押し戻す、また配管内のクリーニングに用いること。
海図上で水域を区画し航路上の安全の限界を示すような位置の線のこと。入出港時や狭水道航行時は、変針や他船・障害物等の避航の機会が多く、海図上で都度船位を確かめながら航行する余裕のないことも多い。そこで、1本の線で水域を危険域と安全域に区画できる避険線があれば、船位を測定しなくとも避険線を測定するだけで安全域であるか確かめられ、水域を有効に活用して弾力的な操船ができる
2隻の船の針路が交差し衝突の恐れがある場合を「横切り関係」といい、横切り関係になった場合は、「他船を右に見る船」に避航の義務があり、もう一方の船は速力を保持して航行しなければならない。この時に他船を右に見て避航しなければならない船を「避航船」という。
その物質の質量とそれと同体積の水の質量との比(ある物質の質量÷水の質量)、通常、水の比重は1(摂氏4℃時)とされています。ケミカルタンカーの場合デッドウェイト(積める重さ)とタンクの容積との関係があり、例えば、パラキシレンの比重は約0.86なので、最高に積んでタンク容量(容積)×0.86分の重さしか運べません。(実際には安全のため、タンク容量の95%。逆に言うと、荷物の重量を0.86で割ったもの(=容積)が運べる計算(1/0.86=1.16倍積める計算)となりますが、タンク容積があるので、その制限を受けます。
船舶の遭難時に無線信号(遭難信号)を発信する装置のこと。 沈没など遭難時に 406MHzの電波を発射し、人工衛星(コンパス・サーキット)を 介して各国主管庁(日本では海上保安庁)に船名及び国籍を送信、連絡が届き次第、 捜査が行われることとなる。手動でスイッチを操作して救難電波を発射する方法と 沈没時におおむね4m以上に該当する水圧が加わると動作する水圧センサーにより 取り付け架台から自動離脱、浮上し電波を発射する方法がある。
岸壁にある頭の丸い杭。係船ロープをひっかける為に使用される。この杭に船側から出た複数のロープを巻きつけ、船を繋ぎ止める。
検査対象物を傷つけず、分離せず、破壊せずに材料・製品の性質、状態、内部構造などを知るための検査。
海上保安庁への緊急通報用の電話番号。海上における事件・事故が発生した場合は、この番号へ通報する。陸上の110番の海上版。
「イーブンキール」参照
ポンプ室及び機関室の底に溜まる油(荷物、潤滑油)や水等。
船体の横揺れを減揺する設備の一つで、船首から船尾の船底湾曲部に沿って取付ける板のこと。「湾曲部竜骨」ともいう。
非常用曳船ワイヤーロープのことで、自船又は周辺に火災発生等の場合、緊急引き出し用に使用するもの。使用方法は、ワイヤーを自船のボラードに結止し船首部、船尾部の沖側に水面上から約1m離した上で吊り下げておく。
満載喫水線上の鋼板に丸みをつけた船首材。船首材の上端部付近の広がった板。
船舶の煙突の外側に描かれた社章。入港時の目印となる。明和海運株式会社の場合。
船をつなぐために水上に浮かべたもので、チェーンなどで水底に固定してある。航路標識にも用いる。
総トン数20トン以上の船舶に乗船する乗組員のうち、船舶の運航に関する国家資格を有していない乗組員(甲板員、操舵手、機関員等)を「部員」と呼ぶ。国家資格を有する乗組員(船長、機関長、航海士等)は「職員」。
積港から揚港まで船の貨物艙の艙口を開放厳禁にするために施す封緘。
単位時間に空気の移動した距離。普通、地上10メートルにおけるある時刻の前10分間の平均風速をその時間の風速という。m/s やノットなどの単位で表すことが多い。
本船の係船索出し入れ時に係船索の保護を目的として設置されるもの。
船首部の上甲板より下に位置する空間のタンクで、一般的に船内で使用する清水を備蓄するタンクとして使用されている。船首水槽ともいう。⇔(反)アフターピークタンク、船尾水槽(せんびすいそう)
不可抗力条項のこと。当事者の一切の注意や防止努力にもかかわらず、外部から発生して当事者の義務遂行を阻害する事実により、義務が遂行できなかった場合は、義務不履行の責任を免れると解される。運送契約には一般にこのことを明示した不可抗力条項が書き込まれる。一般には次のような事態が含まれる。
船舶が一定の海難事故等によって稼動不能の状態となった場合に得ることができなかった収入や支出せざるを得なかった費用等を填補することを目的とした損害保険会社による保険。
吹流しとは、布などでできた筒を高所からぶら下げ、風向や風速を目視で確認するための設備。
船は普通、真直ぐに安定して浮いているが、波や風など影響により船体が傾くと真直ぐな状態に戻ろうとする力が起こる性質がある。この性質を復元性といい、その復元する力を復元力という。 船がさらに傾いて、ある角度まで傾くと復元力がなくなり、引っくり返ってしまう。この状態の角度を復元力の限度といい、この限度の大きい船ほど転覆しにくいということになる。復元力の限度を大きくするには、船の重心を低くすることが必要だが、復元力の限度をあまり大きくすると、船はすこし傾いただけですぐ戻ろうとする力が働くことになり、乗り心地が悪くなるとともに、積荷の荷くずれの原因になる。
荷主と運航業者間で長期の輸送契約を結ぶものの、必要な時に必要な場所に運ぶため、運賃は荷動きの増減を反映する。一般にバラ積船(鉄鉱石、石炭、穀物等)やタンカー(原油、石油製品、LNG等)、自動車運搬船など。⇔(反)定期船(ていきせん)
船側のタンクを測定する方法のこと。積荷の時、荷主側で数量を測定し、船側でも確認のため、数量を測定する。船は海上にあり揺れるため、正確な数量を特定するのが難しいが、測定深度を液体で濡れている部分で測定する。近時は、甲板上にある液面計で測定する。
舵板の後端にフラップを付け、プロペラ排水流れを利用し通常の2倍の舵角(70度)を取ることができ、出入港の頻度が高い船の操縦性能を高めている。
流体の配管でパイプや弁などの部品をつなぐ際に使われる、円盤部分同士をボルトなどで締結することで、パイプ同士を繋ぎ合わせる。配管の基本的接続部品のひとつ。
タンク内の圧力を一定範囲内に保つため、常に大気との間で自動的に呼吸作用を行う機能を持ったバルブ。この作用により、タンク内のベーパーによる膨張または収縮によるタンクの損傷を防止する。可燃性の液体に対しては、フレームアレスターと組み合わせて使用する場合が多い。
ブレーキハンドルとは、甲板上にある、揚錨機又は係船機のドラムを固定するために使用するもの。
フレームとは船体の前後方向に適当な間隔で設置され、外板が張られて縦方向の強度を確保するもの。人間の肋骨に相当する。(関連語句:ビーム)
貨物タンクに取り付けてあるベント管などの開口部に設ける火炎侵入の防止装置。船舶の内外で起こった爆発の際に発生して伝ぱんすようとする火炎を消炎する。炎は平らな面はそのまま走るが、窪みの部分には集中的に侵入する。ベント管の開口部は炎の侵入口になりやすいので、これを防ぐため、円筒形に枠の中に金網とディスタンス・リングを数枚交互に入れたもの。
フレストバルブとは、シート面にテフロンパッキンを使用し弁体を2つ割りとした仕切弁のことで、タンカー等の多数の仕切りのある船倉にそれぞれ積載されているオイル等の流体を船外に搬送するためのバルブ
清水。洗浄用、洗濯・炊事・風呂用に用いられる。
単錨泊時に船首の振れ回りを抑制するため投錨舷とは違う反対舷の錨を使用すること。
凹字型 をしていて、多数に仕切られた内部のタンクに注排水する事により、沈下、浮上出来る、浮きドックの事です。主に、ケーソン(コンクリート防波堤)製作等に使われることが多く、ケーソンドックとも言われます。その他、造船用に用いられたり、荷を載せ運搬等に使うことも出来ます。
屋根が貯蔵物液面に浮いており、液面とともに上下するタンクのこと。和名では浮き屋根式タンクとも呼ばれる。原油・ガソリン等の蒸気による損失、また、蒸気相を無くし安全性が保たれることから揮発性石油類の貯蔵に用いられる。
推進翼。エンジンの出力をプロペラ軸を通じての回転により推進力へと変換するための装置。
ナフサを分解炉の中に水蒸気を送りこみ、800℃以上の温度にすると分解し、分子が細かく切れて(分解し)、もっと小さな分子(炭化水素~エチレン、プロピレン、ブタジエン、ベンゼン、トルエン、キシレン等)にさせること。 分解時は、高温のため気体で、混ざり合った状態だが、蒸留して分けて取り出す方法を取る。(分留(ぶんりゅう))
単位時間内に吹いた風の平均的な風速。気象庁では10分間の平均値を用いている。瞬間風速は平均風速の倍程度になることがある。通常、平均風速が毎秒10~15メートル以上の風を「強風」、毎秒20メートル以上の風を「暴風」と呼び、強風注意報、暴風警報などが発表される。
港湾内、湖沼、河川等波の穏やかな水域。
タンカーにおける貨物油の気化ガス(Vapour)を外部に導く配管。
船長の主機関(テレグラフ)のオーダー、タグボート及びパイロットの名前等を記載しておくメモ帳のこと。
ベルマウスとは、油(ケミカル)吸入管の先端についている吸入口のこと。放流量を増加させるため、吸入口の形状をラッパ状にしており、その形がベルに似ていることから、ベルマウスと呼ばれている。液体タンクに積む込み時にタンク底部5cm程度の位置に設け、空気の吸入を押さえて低液面まで吸引する役割を持っている。タンカーにおいて積荷時は、陸上配管から本船荷役配管を通り、ベルマウスよりタンクへ流し込まれる。揚荷時は、ベルマウスから貨物を吸引し甲板上の荷役配管を通って、陸上のタンクへと送油される。
船の針路を変えること。
地球自体が大きな磁気体であり、地理上の北極・南極の近くに磁北・磁南があるので、コンパスの磁針は、地理上の北極・南極を指すのではなく、磁北を指しズレが生じる。このズレを偏差と言う。
空気管とも言う。ガス排出管。カーゴタンク内に発生したガスは、この管を使って、引火する恐れのない場所まで導いて排出させるパイプ。
桟橋と船体が直接接触しないように、桟橋に取り付けられているゴム製のクッション材。
ベンゼン環を含む化合物。主にベンゼン・トルエン・キシレンの総称。芳香をもつ化合物の共通構造であったことから「芳香族」とよばれるようになった。アロマ。BTX(ベンゼン、トルエン、キシレン)。
船体周囲や配管は海水で満たされているので、鉄よりも先に亜鉛を腐食させることで、鉄の腐食を防ぐために取り付ける亜鉛板や亜鉛棒などを『防食亜鉛』という。
入港国が行う船舶と乗組員の監督。旗国による監督(フラッグ・ステート・コントロール)だけでは国際的規則の遵守を確保することが不十分であるため、入港国による監督も行なわれること。日本国においては、本邦の港または沿岸係留施設にある外国船舶に対する立入検査や、それに基づく国際的規則の遵守命令が出され、一定の場合には航行の停止を命じることもある。
膨張式救命筏の歴史は古く1913年第1時世界大戦において英空軍が膨張式救命筏を採用したのがはじまりと言われている。その後、1960年SOLAS条約で正式に採用となった。通常はカプセルに格納されており、船体放棄(総員退船)する際、海面へ投下すると自動で膨張し筏の形となる。筏の中には生き延びるために飲料水、乾パン、信号灯、海面着色剤、日光信号鏡(いわゆる鏡)、生存指導書、レーダー反射板、釣り針、釣り糸等が備えられている。
膨張トランクとは、温度が上昇することによって高圧になる等の危険を防ぐために貨物タンクに設けられた場所のことをいう。
主機以外の機関を指す。代表的な機関として発電機、各種ポンプ、通風装置、ボイラー、空気圧縮機、給水機、潤滑油ポンプ等。⇔(反)主機(しゅき)
船体が長さ方向に対してやや凸の状態、すなわち中央が船首部・船尾部より上昇している状態(又は現象)のこと。
2隻の船の針路が交差し衝突の恐れがある場合を「横切り関係」といい、横切り関係になった場合は、「他船を右に見る船」に避航の義務があり、もう一方の船は速力を保持して航行しなければならない。この時に針路速力を保持して航行しなければならない船を「保持船(針路速力保持船)」という。
風や波を受けないように船の針路を安定に保つこと。
甲板長倉庫。航海関係の索具、修理用工具、予備品等を格納するために使用する倉庫で船首揚錨機の下部に設けられている。
船舶に積載されている救命艇を水面に降下させる装置のこと。電力がなくてもボートの自重で自動的に降下する、重力型が一般的に採用されている。
係船柱。船を係留する際に係船ロープを巻きつけ、係止するため、甲板上または岸壁に設置した柱。2本1組のものがボラード。(1本のものがビット)
「FOB」参照
船体と桟橋間の電位差をなくして、各通信機器や電気機器や電気設備を火災や破壊やノイズの防止や動作の安定の為に行うもの。