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“客観的な検証に耐える議論を”8月24日 20時11分
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原発と社会の関係を研究している社会学者で、福島大学特任研究員の開沼博さんは、吉田元所長の証言の記録が公開されることについて、「これまでの報告書などには現れていない新しい知見を生み出しながら、この事故の教訓を、別の視点から伝えていく、解釈をしていくことが重要だ。情報を公開することで、一部の人が特権的に解釈することが許されなくなり、客観的な検証に耐えるような議論が残っていくと思う」と今後の議論の進展に期待を寄せています。
そのうえで、「政府がいろいろなことを隠蔽してきて、国民の間に深い不信感を生み付けてしまったことが、今回の原発事故の教訓なので、公開は必然的な動きだと思うが、公開したら終わりではなくて、ここから何を得られるのかということまで見ていくのがいちばん重要だ」と述べ、情報の受け手である多くの人たちが関心を持ち続けることの重要性を強調しています。
また、福島県出身の開沼さんは「関心を非常に失っている原発の問題や被災地の問題が、再び注目されるということは一定程度あると思う。被災地では今でも多くの問題が起こっているのに対して、誰もが当事者意識を持って考え、解決策を出していく問題であることを忘れてはならない」と述べ、吉田元所長の証言の公表をきっかけに、もっと多くの人が、被災地が直面する問題に目を向けてほしいと呼びかけています。
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